数年程前まで、「汚れ」という謎の生命体が地球を
侵略しようとしていた
しかし、それは私たちによって止められた
そして、しばらくは平穏な·····
「汚れ」が出現する前と同じような日常を
過ごしていた
それがある日·····
新たな形となって、またもやこの世界に牙を剥く
その名は「怨念」
それは必ずしも、人間だけに宿るものではない
謎の生命体にも、「怨念」は宿る
私たちが数年前に終息させた「汚れ」も例外では
ないようだった···
「汚れ」の数多の「怨念」が、さらに恐ろしい
ものへと姿を変えて·····
襲い掛かってくる
それは、あまりにも突然だった
「汚れ」がこの世界から消えて、5年後·····
私···東雲椎名は穏やかな日に当たりながら、故郷の
草原の上に寝転がっている
私の中には、戦闘人格である「Sれいまり」が
いた
けれど、5年前の最終決戦で力を使いすぎて消えて
しまったらしい
本当かどうかは定かではないけど、あれ以降一回も
出てきてないから·····
無くなった可能性が高い
完全に平和ボケしている
こういう時に、また「汚れ」みたいなのが来たら
たまったものじゃないよ···
すると、私を呼ぶ声がした
メテヲだった
メテヲに着いていった先には、最近ずっと見なかった
人がいた
私とメテヲは、本部の人が用意してくれた魔力車に
乗って、話を聞きながら本部へと急いだ
え?魔力車は何だ···って?
え~っと···魔力を原動力にした車みたいなもの!
乗り込んだあと、しばらくしてから
私たちは、改めて本部の人から話を聞くことにした
すると、魔動車が止まった
話をしているうちに、いつの間にか本部に着いてた
みたいだった
この建物も、久しぶりに見る
私とメテヲは、本部の人に導かれて中へと入った
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!