大我side
学校が終わって、さぁ、帰る時間となりました。
俺たちは何も連絡とってないのに
自然と廊下で集合して、何も言ってないのに同じ方向に向かう。
どんよりもした空気を変えたのはくれはちゃんだった。
そんなことを話しながら、同じ方向を向かった。
今この場には居ないけど、会話の中には必ずあなたちゃんが出てきた。
やっぱりあなたちゃんはみんなにとって大きすぎる存在なんだ。
おれは、改めてそう思った。
〜病院到着〜
コンコンコン
やっと俺に気づいた??笑
喋ってなかったからから?笑
安心しすぎて声でなかったんだよ!
ってツッコもうとしたんだけど…
その後のあなたちゃんの一言が衝撃すぎて、
言葉に詰まった。
本当は俺も泣きたかった。だけど、くれはちゃんが泣いちゃうから、俺は泣いちゃだめだ。って思った
バレないように泣いているくれは(バレてるんだけどね笑)の手を握りこっちを向いて聞いてきた。
そう思った瞬間いてもたっても居られなくなって、俺は部屋を出た。
どれくらい走っただろう。止まりたくなくて、階段で下まで降りた。
病院だから走らないでぇー!って看護師さんに言われたけど、そんなこと今の俺にはどーでも良かった。
入口付近にある中庭に入ってベンチに座った。
くれはちゃんの事も、樹のことも、慎太郎のことも、北斗の事も、、、
全部全部覚えてた。
なのに、
俺だけ記憶がない……?
なんで、なんで?なんで?
考えても追いつかない思考に腹がった。
そしたら、追いかけてきたのか、北斗が俺の名前を呼んで
やっと我に戻った
そしたら北斗が教えてくれた。
俺が部屋を出てから起きたこと。
俺だ。
あなたちゃんは俺の事を考えてくれてたんだ。
そう思ったら、体の力が抜けて、地面に崩れ落ちた。
泣き止むことができないくらいに涙が溢れる俺に北斗は言った。
あなたちゃん……
俺は震える声を抑えつつ北斗と話しをつづけた。
よし、決めた。
俺は絶対思い出させる。
あなたちゃんが俺を救ってくれたように、
俺の視界を鮮やかにしてくれたように、
俺もあなたの失った景色や色を全部全部とりもどしてみせる。
なぜたろう。思い出させれる。
その自信だけは強くあった。
いちごです!!
面白くなくてごめんなさい!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。