第48話

46話
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2024/11/04 22:51 更新
あなた
それにしても、シーザーくんをそこまで変えちゃう人がいたんだね。どんな人なの?その、導いてくれた人って
シーザーくんの話を聞いていて、ちょっと気になったところ。荒れに荒れていたらしいシーザーくんを、見ず知らずの人が変えたなんて、にわかには信じ難いし、興味がある。
シーザー
それが……俺にもよくわからないんだ
その言葉に、ついキョトンとする。分からないって……そんなに前の話でもないだろうに。
あなた
覚えてないの?
シーザー
覚えてないというか……その人に出会ったのは夜だったからな。暗くて、顔がよく見えなかったんだ。声の感じから、女性だろうとは思うんだが
あなた
ああ、なるほどね。ほんとにヒーローみたいだね、その人
シーザー
ヒーローか。言い得て妙だな。確かに、俺にとってその人は、人生を変えてくれたヒーローかもしれない
そう言っておかしそうに笑うシーザーくんの顔は、すごく愛おしそうに見えた。顔も名前も知らない人だけど、きっとその人は、シーザーくんにとって、かけがえのない存在なのだろう。何せ、自分の人生を変えた人なのだから。
シーザー
その人に出会えたおかげで、俺は正しい道を歩むことが出来たからな。叶うことなら、もう一度あの人に会いたいものだ
あなた
……ふふ、シーザーくん幸せそう
シーザー
え?
咄嗟に出た言葉だった。彼を助けてくれた人の話をするシーザーくんは、すごく楽しそうで、すごく幸せそうだと。そう思ったのだ。
あなた
ああ、ごめん、変なこと言って。なんていうか、すごく優しい顔をしてたから
「素敵な思い出なんだね」と言って微笑みかけると、シーザーくんは驚いて見開いていた目を、ふっと軽く細めた。
シーザー
ああ、そうだな……。とても幸せだな、俺は
しみじみとそういう彼の姿は、なんだか心を打たれるものがあった。こんなに人の心に残れるなんて、なんだか少し羨ましい気もしてしまう。
シーザー
_____
あなた
ん?何か言った?
シーザー
……いや、なんでもない。さぁ、時間が惜しいから、次の場所へ向かおうか
何かを呟いた気がして聞き返したけれど、何も言っていなかったらしい。幻聴かな……??疲れてる……??






まぁいいや。今はそんなこと(幻聴をそんなことっていうのもなんだが)より、目一杯この瞬間を楽しもう。







張り切るシーザーくんに腕を引かれ、私たちは再び歩き始めた。













シーザー
………やれやれ
先程の言葉を自分の中で反芻し、言葉の在り来りさと、それを伝えられない意気地無しな自分に、シーザーは小さくため息をついた。







「______君に出逢うことが出来たのだから」

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