第60話

素人
10,531
2020/05/03 10:00


____にしても…




合わないなぁ。


リエーフは毎回タイミングがバラバラで、研磨くんのトスと合わせることができない。


聞いた話だと、リエーフは高校からバレー始めたからまだ素人らしい。


あの身長とスピードで、技術も身につけたら……






厄介な相手になる…


でもレシーブやサーブは全然ダメ。


ブロックは囮に引っかかるし……


黒尾さんや夜久さんに怒鳴られるリエーフを見ると、思わず笑ってしまう。


リエーフ「あなたっ、笑うなよぉぉ…!」


あなた「わっ…ごめん」


バレてた……。


ノートに少し書き込んだ後、目の前が暗くなったことに気づいて前を向くと、リエーフが立っていた。


あなた「おわっ…なに?!」


大きいだけに迫力がある。


リエーフの顔見ようとすると首痛くなるんだよなぁ……


疲れた顔でバッと広げられた長い腕に驚いていると、その腕に捕まえられた。


あなた「リエーフ…?ど、したの……?」


ぎゅう……


抱きしめる力が強くなったかと思うと、ボソボソとリエーフが呟いた。


リエーフ「………でん…て……


あなた「……?」


でんて?


リエーフ「充電させて…」



あなた「充電…って私じゃなくて水分補給とかのほうがいいんじゃ………」


リエーフ「やだ……あなたじゃないと、元気でない…」


一向に離してくれないリエーフに戸惑っていると、いつの間にか肩にかかっていた重みが消えた。


黒尾「何やってんだリエーフ!」


夜久「リエーフ!サボんじゃねえ!」








助かった………?





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今日の夜は投稿数多め…?

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