北斗Side
嫉妬から京本先輩を会社の資料室で犯してから1週間……。
俺はしばらくの間って言うか、京本先輩がいいって言うまで京本先輩に触れる事をお預けさせられていた。
どうしてお触り禁止命令が出たかと言うと……
会社の資料室で犯した日、帰宅してから俺は正座をさせられていた。
目の前には眉間に皺を寄せ、腕組みをして仁王立ちの京本先輩の姿。
美人が怒ると怖いのよ……。
北「あ、あの京本先輩……ごめんなさい……」
大『本当に悪いって思ってる?』
北「はい、思っています……」
大『あの後大変だったんだよ?中出しされたまま、会議する羽目になって……オレがどれだけ……』
北「でも、あれは京本先輩が中出ししてって強請ってきたから……不可抗力というか……」
大『なんか言った?』
京本先輩にぎろりと睨まれて、体を縮こませる。
北「いえ、何も……。本当にごめんなさい……あの風磨って人が京本先輩に触れたと思ったら頭に血がのぼってしまって……つい……」
大『北斗にはもっと反省してもらわないと。う〜ん……そうだなぁ……そうだ!オレがいいって言うまでお触り禁止!』
しばし考えて、京本先輩が口にしたのは「お触り禁止令」……
しかも京本先輩が触ってもいいって言うまで……
ひどくない?
京本先輩に触れられないなんて……しかもエッチも出来ないなんて拷問すぎる……
北「えぇ~!?そんなぁ……」
がっくりと肩を落とす。
北「ちょっと触るのもダメなんですか?」
大『だめ!」
北「触るのもダメなら、エッチもダメってことですよね?京本先輩我慢できるんですか?」
大『……我慢できるもん。破ったら一生触らせないからな!いいな、北斗』
北「うぅ……分かりました……」
そんな訳で、京本先輩からお触り禁止命令が出たのだ。
北(はぁ……京本先輩に触れたい……エッチしたい……)
俺の頭の中を占めているのはその事ばかり。
京本先輩に触れることもエッチもできないまま1週間が過ぎたんだよ……。
いつになったらお触り禁止命令が解除されるんだろう。
もう無理なんだけど……京本先輩を欲して、どうにかなっちゃいそうだよ。
北(京本先輩…)
そう言えば、俺と京本先輩の関係って何なんだろう。
友達以上恋人未満?
いや、友達ではなくただの後輩か?
体の関係はあるけど、恋人でもない。
ただズルズルと関係を続けている。
それってセフレじゃない?
それに初めて京本先輩と関係を持った時、俺とのセックスが好きだと言ってたけど、それって俺の事を好きってわけじゃなく……俺の体が好きって事だよな。
京本先輩がヤリたい時にヤッて……
俺、都合のいい男に成り下がってないか……
慢性的な消化不良のようなやりきれない感情が渦巻く。
煩悩に苛まれていると、不意に背後から声を掛けられた。
「な〜に一人で百面相してんだよ北斗」
ハッと我に返り、振り返れば友人の樹と慎太郎の姿があった。
北「樹、それに慎太郎も。貴方たちこそ何してるのよ」
樹「俺たちは映画を観た帰りで、慎太郎がテラス席で北斗が一人百面相してるって気づいたから声を掛けたってわけ」
慎「北斗の方こそ一人でなにしてんの?きょもは一緒じゃないの?」
北「京本先輩は仕事。俺は部屋の内見の帰りで……ちょっと考え事をしてただけで百面相なんてしないわよ」
樹「きょもいないのかぁ。会いたかったなぁ」
慎「樹うるさいよ。考え事って何か悩んでんの?俺たちが相談に乗ってやろうか?」
特に恋愛経験豊富な樹がいることだし、ここは相談に乗ってもおうかな。
俺はモヤモヤしていた京本先輩との関係を樹たちに話すことにした。
案の定、返ってきた樹たちの答えは俺が考えていたものと同じだった。
セフレ、都合の良い男……。
続く。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。