~小瀧side~
学校終わりにスマホを開いたら、グループLINEにレッスン場にすぐに来いと連絡が入っていた。
今日は公園に行こうと決めていたが、急遽レッスン場に向かう。
着いたらそこには、関西ジャニーズJrのみんなといつもの振付師さん、それにジャニーさんがいた。
そのせいか、みんな気合が入っていて現場も少しピリついていた。
急いで荷物を置き、レッスンに参加する。
遅れた分は神ちゃんに教えて貰いながら何とか踊りを覚えた。
それでもみんなと合わせると、振付師さんに何度も怒られてしまう。
なんで出来ないんだ。
来年から高3になる俺は、高校卒業までにデビュー出来なかったらジャニーズを辞めるつもりでいた。
それがさらにプレッシャーとなり毎日自分に襲いかかってくる。
レッスンがやっと終わり、すぐに家に帰ろう思った。
体が限界だ。
でも、ふと昨日のことを思い出した。
○○今日もあの公園に来てるかもしれない。
そう思って急いで公園に向かうと、静かな公園のベンチに1人の女の子がもたれかかっているのがうっすらと見えた。
待たせてしまったかもしれない、と思って慌てて近くの自動販売機でジュースを買う。
女の子が好きなジュースが分からなかったから、僕の好きないちごミルクを2つ買った。
声をかけてみたら、○○が振り返った。
とりあえず照れ隠しでジュースを投げたら、相手は慌ててキャッチ。
そんな姿が可愛くて仕方なかった。
申し訳ないと思いながらも聞いてみる。
本当はもっと待ったのかもしれない、と思ったけどそんなこと聞けるはずもなく、数秒間沈黙が続いた。
沈黙が苦手な俺は慌てて質問する。
○○には絶対に舞台に来て欲しい、俺の姿見て欲しい、なんて思っていた。
そう返ってきた。
嫌なはずがない、すごく嬉しかった。
それが聞けて満足した。
自分が凄く安心しているのを感じる。
○○が舞台に来てくれると分かったから、その分しっかり稽古にも専念しなければいけない。
だから○○にははっきり伝えた。
今の俺には○○に最高な作品を見せる。このことしか頭にない。
○○に応援されるとやっぱり嬉しい。
だんだん辺りも薄暗くなってきた。
○○が心配だから、今日はもう帰ることにした。
交差点で別れる時、○○の顔が少し寂しそうだった気もする。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!