暗くなった部屋で悪夢に魘されて、思いがけず目を覚ます。
胃がぐるぐるする。頭が割れるように痛い。
辺りを見回すと、私の布団を囲うように女子組の布団が、少し離れたところに予備の布団が積まれていた。
時間の確認をしようと、スマホに手を伸ばす。
画面の明度が明るすぎたのか、眩しい光が目にあたって、目をそらす。
時刻は、夜中2時を回っていた。
起きてしまったばかりには、そう簡単に寝付けない。女子の部屋を出て、薬捜の本部部屋へと向かう。
リビングの電気を1部つけただけの暗い部屋で、たった1人で実験を行う紫崎さんがいた。
此方にすぐに気がついたようで、ふいと視線を移し、すぐにまた研究に熱中する。
少しの沈黙の後に、返答が返ってくる。
もう夜中の2時だ。寝ないと、体に支障が出る。
口を開けばだらだらの私への文句やら嫌味やらを並べて語る紫崎さん。
悪気はなさそう。疲れているだけだと信じたい。
キッチンにあるコーヒーメーカーに手を伸ばす。
此処のコーヒーメーカーは随分いいやつを使っているのだろう。
前に1度飲んだことがあるけれど、充分美味しかった気がする。
隣に行っていいかと聞いたらNOのくせに、話題振ってくるとかどうなってるんだよ、此奴……←
コーヒーメーカーを操作しながら、紫崎さんに背を向けて、意地悪な質問を投げかけてみる。
まるで、私を小馬鹿にしたような返答だった。
煽るように鼻で笑って、手元の薬物に何が薬品を入れる。
誰かとは言わないが、喧嘩売られてるのは事実。
女嫌いだからって、押し付けないで欲しいよね、全く。
最初から薄々感じていた。
彼はやはり面白い。
短いのぉ












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!