何日ぶりの家だろうか
仕事の関係上、随分家に帰れていなかった
今すぐベットにダイブしたい気持ちを抑えて、
残っていた資料の片付けを終わらせた
なんとなくプライベート用のスマホを開いて
ニュースを見ようとした
しかし、何日か前に千速からLINEが届いていたことに気づいた
お互い、仕事上の関係で最低限の話しかしていなかったが
珍しく千速からきたLINEのメッセージを見ようとしてスマホを操作させた
2件の短い文章
でも、ずっと夢見ていた言葉だった
なんとしてでも叶ってほしいことだった
捕まったぞ
“研二と陣平を死なせた爆弾魔が“
視界が段々ぼやけてきた
信じられない、ずっと追ってきた
陣平と研二を死なせた
爆弾で死なせたあいつが
まだ三係にいた頃、
ずっと好きだった陣平から
珍しく電話がかかってきた
大好きな彼から電話が来たのが嬉しかったけど、
“仕事中はお互い電話をしない“という約束をしていたから
なんとなく嫌な予感がして…電話に出るのが怖くなった
いつもとの声よりトーンが低くて…
ますます不安になってきて…
嫌な予感がしてきて、
大好きな人からの電話を切りたくなるほど怖くて…
でも、会話を続けるために返事をした
急に胸がズキズキし出して
背筋に冷たいものが走る感覚に襲われた
気づいたら右手に抱えていた資料を床に落としていた
息が…上手くできなかった
爆処なんて、死と隣り合わせの仕事だって…
命の保証なんて出来ないのに…分かっていたのに
でも、涙が溢れてくる…涙が止まらなくなる
頭が真っ白になって
陣平の声がだんだん聞こえにくくなってきた
“大切な友人が死んで可哀想“
そんなレッテル私には貼られない
人が死ぬ覚悟ができていない、ただの“弱虫“なだけだ
その後は、確か…息が荒くなっている私をみて
美和子が駆け寄ってくれて長い時間私に付き添ってくれた
“パニックになった“からしばらく頭の整理ができてなくて
覚えているのはそれくらいだった











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!