第4話

お互い様(及川)
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2024/01/11 06:08 更新
「及川さーん!」
「こっち向いてくださーい!!」


おもしろい。


俺に向かって声援おくる女の子が、とてつもなくおもしろい。


君に気なんて微塵もないのに


ちょっと笑顔見せれば顔赤くするなんて


どんだけ男に飢えてんだよ。


_______
___
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「あなたさん荷物持ちます!!」
「ノートとりますか?」



また?


よく飽きないなぁ。


唯一尊敬するよ。そこ。


馬鹿みたい。


恥ずかしくないのかな。


相当女に飢えてんだね。



_________


「「...あ」」


学校一モテる奴がいた。


及川徹。


名前からしてモテそうだなぁってよく覚えてる。


「...あなたさんもここで食べるの?」


「そうだけど、悪い?」


「ううん。じゃあ、俺はここで」


そこまでは良かった。


「あのさ、」


「女の子にキャーキャー言われてるけど」


「誰もアンタの内面なんか見てないよ」


「見てるのは、外見だから。」



それだけ、と付け足していつもの位置に。


すると


「じゃああなたもじゃない?」


こっちを向いて言った。


「はぁ?」


「いっつもいっつも男の子に何かされてさ、優越感に浸ってんだろうけど、あなたの顔がいいからでしょ?」


「.....」


そうね、と言いたかった。


でも言えなかった。


「...最初から人の内面見る人なんていないよ。」


皆皆皆


外見しか______


「俺達似た者同士だね。」


「え?」


「ごめん、なんか偉そうに。」


...こいつも謝ることできるんだ。


「...うん」









お互い様だね。

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