第62話

告白の返事(ラウール視点)
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2020/11/19 15:02
…ラウール視点…



言った、言っちゃった。


最初は昨日のキスの後 突き放すように言ったのを謝りたかっただけなのに、そのまま口から出てくる言葉が『彼氏にしてください』だった。


お嬢様の目を見ているのが だんだん辛くなって俯いたら、予想外の言葉が聞こえた。
あなた

ありがとう、ラウちゃん。
彼氏、なってください

ラウール
えっ!!!
なんで!?
驚いて大声が出てしまった。目の前のお嬢様は笑ってる。嘘じゃないよね?
あなた

なんで…って

あのね、他の執事からも告白されて…
独り占めしたいとか、俺のものになってとか言われて。


私のことモノと思ってるのかなって、ちょっと引っかかる部分があったの。そういうつもりはなくてもね

あなた

それにこのお屋敷、変わってるから…
急に1人の人って言われてもどうしたらいいかわかんない。

あなた

でもラウちゃんはそれで良いって言ってくれたから

ラウール
うん、それでもいい。
けど、他の執事から迫られたら断ってね…お嬢様からは自由にしていいよ
あなた

本当にそれでいいの?

ラウール
だってすぐには変えられないでしょ?
最後に僕のところに帰ってきたら良いから
実はこれ、お嬢様からなかなか誘わないって聞いたから、ちょっと意地悪なルールなんだよね。気がついてないみたいだけど…
ラウール
女の子と付き合ったことないから、分かんない事沢山あるけど…よろしくね あなたちゃん
あなたちゃんの目をずっと見ていたら、なんだか吸い込まれるようで 自然と顔がお互い近づいた。
ラウール
…待って
あなた

どうしたの?

ラウール
こういう時、手ってどこにおけばいいの?
あなた

それ聞くの…かわいいね

あなたちゃんは困ったように笑ってる。
ラウール
だって、初心者だから…あなたちゃん教えて?
あなた

手は…相手のほっぺとか…
顎とか…
肩とか…背中、腰かな

僕の手をとって言った場所に導いてくれた。
ほっぺにあてた時は、僕の手が大きすぎて片手ですっぽり包み込めるかと思った。
あなた

あと『手』繋ぐのもいいね

そう言うとあなたちゃんは指を絡ませてきたからドキドキした。僕のゴツゴツした手にキレイに整えられた爪が映えて、僕には無い女性らしさを感じた。
ラウール
僕も、手繋ぐのがいいかも
お互いまた顔を近づけて、短くキスした。
目をつぶったからちゃんと唇にあたるか不安だったけど大丈夫だった。

あなたちゃんの唇は柔らかくて、近付くと女の子のいい匂いがしてクラクラする。


すぐに離して、またキスした。何回も。
どうやって息したらいいんだろうとか、前まではいろんな事いっぱい考えたけど キスしてる最中はそんな事思い出さなかったし自然に鼻で息できた。

短く触れるだけのキスを何回も繰り返してるうちに、欲が出てきて 手を繋いでない方の手をあなたちゃんの背中に回して引き寄せた。
あなた

んんっ…ラウちゃん…?

かわいい声で名前を呼ばれて、たまらなくなる。
ラウール
いーっぱいチュウしたい。
いいでしょ?
あなた

でも…

口を塞ぐようにまた口付けした。

最初は触れるだけのキスだったけど、少し舌を出してみたら口を開けてくれて、柔らかい舌が重なってゾクゾクした。
あなた

……はぁ、、ん、、

ラウール
はぁ……
あなたちゃんがもう片方の手を僕の胸にあてて少し押してきたけど、気がついてないフリをした。

他の執事とはいっぱいキス以上の事してるのに、僕だけできないなんてずるいよ。

背中に回した手をゆっくり移動させて胸に触れたら、あなたちゃんの身体がビクッと跳ねた。
あなた

…だめぇ…んん

ニットの上から胸の形を確認するように ゆっくり撫でていく。軽く触ってるだけなのに、丸くて柔らかくて、甘えたくなるような感じがした。

身をよじらせてるのが可愛すぎて、意地悪な気持ちになってくる。
ラウール
なんでダメなの?
あなたちゃんも僕の胸触れてるじゃん
耳元で囁くと、あなたちゃんは目を潤ませてこっちを見た。
あなた

これ以上は……
スイッチ入っちゃうから…

ラウール
…?スイッチってなんの?
純粋に分からなくて聞いたんだけど、答えてくれなくてそのままキスを続けた。舌を絡めたり唇を舌でなぞったり、あなたちゃんと僕の唾液が混ざり合うのがとてもエロくてやめられなくなってた。



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