(次の日)
空は曇っていた 雪は止んだが 飼い主の予想通り雪は積もっていた
飼い主は寒さを忘れたかのように笑顔だった
飼い主の腕の中にいた俺がただ思ってたことは
なんで昨日判断できなかったのか…
部屋の中でも十分寒いんだ…外なんかでたら…もっと寒いだろう……
といい飼い主は俺の頬に雪を付ける
……てかこれ触るって言うのか?
あまりの冷たさにびっくりする
そう言って飼い主は歩き出す
……しばらく歩いていると見慣れた懐かしい所につく…
忘れもしない……俺が捨てられた電柱の影…
元飼い主さんの住むお家も見える
そう言って立ち止まって話し始める飼い主
もう元飼い主の事は思い出したくないし…
昔の俺が今の飼い主にした行動は思い出したくない……そう考えてると…
マンションから出てきた男性が声を上げる…
忘れるはずもない…元は好きだった元飼い主の姿があった…
飼い主はと言うと…
と自分の事を言ったのかと勘違いし返答する…
だが元飼い主は今の飼い主を無視し……俺を見つめ…
と言い始める…
すると今の飼い主は……
といい俺の事を元飼い主に渡そうとする
俺は嫌だった…
元飼い主よりも今の飼い主と一緒にいた方が…いい生活だったし…
第一…好きな人と離れたくなんかない……
だが飼い主は…とぼとぼ歩き出してしまう
そう呟き…元飼い主は部屋に入ろうとしたが…
この後…ある事が起きたんだ……
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!