前回までのあらすじ
・怪しい人を助けたよ
・あなた、家出をかました後ぶっ倒れます
▶心配だね
あなた視点
目が覚めると白い壁。
そして、目線を隣に動かすと。
涙目の日本。
私これ何回も経験してるぞ。
自分でも思うがぶっ倒れ過ぎだよな...
正直大丈夫じゃないけど、面倒なことになりそうなのでだいじょうぶだと言っておく。
日本は慣れた手つきで包帯を棚に戻すと、
私の方に向きかえり、そう告げる。
日本は申し訳なさそうに返答する。
去っていく日本を横目に、私は俯く。
いや、会議だったらここまでくる必要は無いし。
任務...病み上がりに出すほど国連は鬼畜じゃない。
私用か.....?
いやあの人に限ってそんなことはないよな。
そんなことを考えてもどうしようもないことを考えていると、
ドアが優しくノックされる。
相変わらずアメリカしているアメリカと、
それをなだめるように接するイギリスだった。
国連じゃないのかよ。
診察陽のベッドの近くの椅子に腰をかけながら聞かれる。
なんだかんだで優しいところあるよな..
変わらず顔を近づけてくるのやめてほしい。
お前に風邪移してやろうか。
そんな堂々と言われましても...
イギリスは被っていた帽子の誇りを払う。
睨みを効かせているアメリカには気づいていなさそう。
二人が火花を散らす前に、私は彼らに問いかける。
呆れるような、疲れたような。
正直早く一人にしてほしいような。
私が思ったことを素直に言葉に乗せる。
はい?
アメリカは自分が腰掛けていた椅子から降りると、
入口近くに置かれたバッグを持ってくる。
コンッ 、コンッ 、________
おそらくアメリカは「今時間大丈夫か?」と聞きたかったんだろうな。
そう聞き終わる前に、白いスーツと蒼い肌の人影が
医療室に影を落とす。
そうにこやかに入ってきたのは、国連だった。
いつもと何となく雰囲気違うような....
というか私に聞かれてもな、
助けを求めるように視線をイギリスへと移す。
そうしてすぐさま去っていった。
え、アメリカの様子からするに結構急ぎだったような...
展開の早さに置いてかれた私はただ呆然としていた。
国連の後ろで、カーテンがなびく。
まだ暑くなりたての初夏の風邪が、肌をくすぐる。
国連はそう言うと、何かが入った袋を私に渡す。
とてもずっしりしていて、結構重い。
袋の中身を見た瞬間、冷たいなにかが背中を走る。
袋の中身は、何通もの束になった手紙だった。
どれも乱暴に、ロウで封がされている。
そしてそのロウのマークは、
私が所属していた待雪草のマークが入ったものだった。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!