第22話

#.22 鋭い
247
2025/11/13 09:03 更新

勘が鋭い
その一言を放っただけで、その場の空気が固まった。
別に嫌味ったらしく言ったわけじゃない。
ただ素直にその勘の良さに対して感心しただけなのだ。
天乃呂戊太ロボロ
 兄さんそれほんと!? 
天乃 絵斗ぺいんと
 え……
まあ…?
天乃 絵斗ぺいんと
 すっごく広く解釈したら
神様の血が入ってるってことになるけど
鳥井 希ゾム
 え、じゃあ俺もちゃうん 
天乃 絵斗ぺいんと
 そーだね、ゾムくんも… 
なんなら、猿山もだね
天乃 絵斗ぺいんと
 あ、そういえば…… 

1番初め、コネシマくんから電話が来た時に聞いたあの言葉を思い出す。

「トントンくんは?」


あのときの、あのトーンで同じ言葉を放つ。
天乃 絵斗ぺいんと
 ……トントンくんは?
鳥井 希ゾム
 ……トントンか 
鳥井 希ゾム
 あいつはもう死んだはずやろ 
天乃 絵斗ぺいんと
 え? 
捏島 孝行コネシマ
 そういや、絵斗兄さん初めに
電話した時もそんなこと言うとったな?

どういうことや?と素直に疑問を持たれ、俺は身がたじろぐ。
そうか、桃瀬豚平くんはもう……。
捏島 孝行コネシマ
 俺、トントン?っていう子のこと
覚えてへんねんな、…なんでやろ?
鬱島 大鬱先生
 俺も分からへんわ
トントンって誰?
鳥井 希ゾム
 お前らが忘れてんのも無理ないで 
……多分、俺らの血に関わった
人間しか覚えとらんのや
鳥井 希ゾム
 お前らふたりは俺らの呪われた血を
継いでへんやろ?遺伝子も多分ないはずや
鳥井 希ゾム
 だから覚えてへんのは……
お前らが呪いにかかってへんっちゅう証拠
天乃 絵斗ぺいんと
 そういうわけだね
ロボ太は覚えてる?トントンくんのこと
天乃呂戊太ロボロ
 覚えとるもなにも
俺の目の前で死んだんやもん
天乃呂戊太ロボロ
 あの光景は俺が忘れようとしても 
体が忘れさせてくれへんで…?
天乃 絵斗ぺいんと
 え?? 
待って欲しい。


目の前で死んでしまったなんて情報、ロボ太は1度も俺に教えてはくれなかった。
ロボ太は日常で起こったことを必ず教えてくれるはずなのに、俺がこのことを知らないのはなにか違和感がある。
天乃 絵斗ぺいんと
 なんで言わなかったの、俺に 
天乃呂戊太ロボロ
 …………
なんでやろ、わからへん
天乃 絵斗ぺいんと
 ほんとに? 
天乃呂戊太ロボロ
 当たり前やん! 
兄さんに嘘ついたことあらへんし
天乃 絵斗ぺいんと
 ……そう、か 
じゃあいいや
捏島 孝行コネシマ
 いやいやいや、待てよ
目の前で死んだってどういうことや
天乃呂戊太ロボロ
 事故やで
なんなら2人もおったけど?
鬱島 大鬱先生
 え、嘘や、 
鳥井 希ゾム
 さっき言うたやん、お前らは…… 
呪いにかかってへんやつやから、
トントンのこと覚えてへんねん
天乃 絵斗ぺいんと
 ちょっと待ってゾムくん 

呪いにかかった人しかトントンくんのことを覚えていない、というのは何かおかしい事じゃないだろうか



まるで、桃瀬の家にそんな呪いがあるみたいな___。
天乃 絵斗ぺいんと
 (……いや、あるのかもしれない) 
桃瀬の家の呪いってなに?
鳥井 希ゾム
 え、刑事知らへんの……?いや、でも…
…この時やったら知らんのも無理ないわ
天乃 絵斗ぺいんと
 んん?どういうこと? 
鳥井 希ゾム
 さっき言うたやん… 
天乃 絵斗ぺいんと
ッあぁ!タイムスr 
鳥井 希ゾム
 だめやで刑事さん 

ゾムくんが少し焦った顔で俺の口を手で押えてきたので、もごもごと唇が動いたが、この先は言ってはいけないのだと察し、黙る。


黙った後、ゾムくんはまた話しだした。
鳥井 希ゾム
 ほら、あっちみてみ
タイミングよく光があるで
鳥井 希ゾム
 多分、桃瀬の呪いのことちゃうか 
ピンク色の光やしな
天乃 絵斗ぺいんと
 …話が急展開過ぎて、
2人がついてこれてないよ
鳥井 希ゾム
 まあ…なんとかなるやろ 
適当だな、オイ……


まあ、そんなことはどうでも良くて、
2人なら何とか話について来れるだろう。

そういう根も葉もないことを考えながら、俺は光に近づく。
天乃呂戊太ロボロ
 兄さん、 
天乃 絵斗ぺいんと
 ん? 
天乃呂戊太ロボロ
 …いや、なんでもあらへん 
含みのある言葉に疑問を抱いたが、何も無いというのであればそうなのであろう。(と思いたい)

そのまま手を伸ばし、光に触れる____

プリ小説オーディオドラマ