どれくらい経ったのかな。
気付けばお風呂洗いも、食器洗いも、
どれくらい経ったのかな。
気付けばお風呂洗いも、食器洗いも何もせず、ソファーに座っていた。
もうふーまを見たくないと思った。
もう考えたくなくて、大好きなふーまの顔も見たくなくて、ふーまと私が笑顔の写真が入っている、写真立てを何個も床に投げつけて、ただひたすら泣いた。
私たちの関係は終わりだなんて、気付いたところで、もう遅いのは知ってるから、少しの間だけでも気付きたくなかった。
ー風磨sideー
すすり泣く声。
いつもはついているはずの電気が消えている部屋。
電気をつけて確認すると、ガラスの欠片だらけの部屋。
少し血の匂いが漂っている部屋。
リビング、クローゼットの中、俺の部屋、あなたの部屋、寝室、トイレ。
…風呂場
あなたのその言葉を聞いた刹那
あなたの頬を叩く乾いた音が浴室に響き渡る。
無意識に手を上げていた。
今の俺にはコイツを。
あなたを抱き締めてやることしか出来ないから。
息が止まるくらい強く強く。
あなたの細い腕で抱き締め返されると久しぶりに安心感を取り戻したようだった。
𝑩𝒂𝒖𝒎𝒌𝒖𝒄𝒉𝒆𝒏
末永いお付き合いを…
ーENDー
あとがき
バレンタイン企画として出そうと思っていたのですが…
内容が暗すぎて諦めました。(笑)
さて…次は誰のお話でしょうかね?
♡🅢🅐🅝🅐♡
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。