だって、俺めちゃくちゃ力弱いよ?
須貝さんとか伊沢来たら終わるよ?
俺が勝てるのは…強いて言うなら…河村と東兄弟、とむとか…?
…いや、考えても仕方ない…
やるしかない…
覚悟を決めて、朝日の光が溢れる外へのドアを開けた。
早めに来すぎたかな。
まぁ、むしろ都合いいかもね。
さぁ、来るなら来い…!
ねえなんで?
なんでこういう時に限って来ないの!?
めっちゃ構えてた俺が恥ずかしいじゃん!
誰がどういう風に来たらどうしようか、とか考えてる間に皆んな来たんだけど。
いやここまで人に狙われようとする俺も十分ヤバいけどさ。
それはそれとして、マジでどうしよ…
狙われやすい場所…倉庫でも行ってみる?
仕事があるからあんまり長居は出来ないんだけど、かれこれ15分経ってるんだよね…
ほんとになんでこういう時に限って来ないの??
そろそろ怪しまれそうだし出るか…
…と、倉庫のドアに手を掛けた刹那。
ードンッ
鈍い音がして、体から力が抜けた。
気づけば、視界は床と同じ高さ。
後頭部に走る鈍痛と、言う事を聞かない体。
…気づかなかったよ、油断してたから。
言いたかったけど、口から出るのは空気だけ。
…1回目、失敗だね。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!