side 物怪瑠衣
見たこともない謎の生物が暴れていた
…いや嘘だろ、あれ幻覚じゃないのか…?
そう思って頬っぺたを抓ってみる
マジか…現実だ…
ただあれどうするべきなんだ…?
普通に戦って勝てるような相手じゃないことくらい“初めて“会った俺でもわかる
だけど…無視するわけには…
目の前の生き物が俺の存在を認識した瞬間
とてつもない勢いで俺の方に来た
…まさか俺死ぬのか?このよくわかんない状況で??
お願いだ…仁…おっさん…
その瞬間、俺は聞きなれた声を聞いた
俺がネストに入ってからずっと聞いてきたあいつの声
だけど姿は見えない…どこにいるんだ…?
なんかよくわかんねえけど…
目の前の生き物は叫びながらまるで灰のように消えてた
これは…無事だったってことか?
けど、さっきも聞こえたあいつの声が耳から離れない
なんでいるんだよ…
なんで…どうして…
目の前に現れた仁は俺が今まで見たことがない格好で道路に完全に座り込んでいた俺をじって見ていた
side 司波仁
正直、嫌な予感はしていた
こんな遅い時間になっても瑠衣が帰ってくる気配がなかったからまさかと思ってここまで来たら…
ま、瑠衣が“魔物”になってなかったからまだいいだろう
おずおずと瑠衣が俺に問いを重ねる
今の瑠衣にとっては初めてのことだらけだからな…不思議に思ってても仕方ない
これで1つ証明されたな…
“あいつの魔法は効いている“
今こいつが口にした“魔法少年“というのはさっきまでここにいた魔物を消滅させるために存在する
…まあ正規の魔法少年5人の内半分以上は20歳を超えているんだがな
確かに、俺はあまりこいつと一緒になることがなかった
大体はあいつらだからな…今日はどうしたんだ?
騒がしい声が聞こえる
スワロウテイルの記録者は恵美まどかを探していたみたいだ
自然に嘘をついたこいつに一瞬驚いた
こいつも…やっぱり隠してるんだな
やれやれと言う顔をして誠一がまどかをおぶった
健三は何故かこちらをじっと見ている




















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!