執事に連れられ、長い廊下を渡り、別の棟へと連れていかれた。
入った場所は俺の部屋らしく、
"道具"そう言った割には豪華な部屋だった。
笑いかけてくれた。
久しぶりに優しさを向けられたような気がした。
それを聞いた執事さんは口を開いたまま、固まってしまった。
さすがに変なことを言ったか…?
その途端、肩からスッと力が抜けた。
友達も、親も、俺の味方もいない所で、
一人目の仲間。
今度何か作ろう、今度色々話そう…
そんな他愛のない会話をしていた時。
後ろから感じの悪い、低めの声が響いた。
渡り廊下で見た、青い髪の男の人。
ここ東京なのに関西弁…とか思ったが、
その前に怒りが湧いてきた。
一喝してやろうと思ったが、永田さんに腕を掴まれた。
妙に怯えているようで、顔が真っ青だった。
我慢の緒が切れた。それが分かった。
身体に力がこもるのが分かる。
永田さんの腕を優しく自分の腕から離させる。
青い髪の男に向かって一歩、二歩と。
少し怯えている自分に怒りが湧いてきた。
笑いかけた後、バチン…と鈍い音がなった。
怒った顔をした青い髪の男の頬に、
赤い痣が出来ていた。
本当に感じが悪い。
執事達も何かされてきたんだろう。
まぁ、馴れ合うつもりもないし、彼方も無いだろう。
本当にイライラしているようで、
頭を掻いたりと動きが落ち着かない。
気付いたらあの人は視界から幽霊のように消えていて、
永田さんの呆然とした顔が一番に目に入った。
外に咲いたブルースターの花弁が、
風に乗り遠くに飛ばされた。
短編集以外の作品で初めてランキング乗りました…!✨
ありがとうございます…!
無理矢理、桃くんキレさせたんで、
違和感あっても許してくだせぇ…
執事さんに愛着が湧いてきた。
next→♡×50














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。