第126話

124話
858
2025/08/16 03:00 更新
 
ちょっと!!何してるんですか!
はっ、早く上がらないと襲われますよ!!
うわぁぁぁっ!!!!
そんな団員の声が響き渡る中、水槽の中でサメが俺の突き落としたピエロに襲いかかる。
はっ、ザマァ〜〜ミロ!!!!
仙人を馬鹿にするからこうなるんだよ!ばーか!
誰かっ、助けッ!!
鹿島 遼太
やめろ!!!
華月
…遼太くんだ……!
倉橋 優太
いつの間に下の名前で…
妖術を使わせられてるせいで顔が赤い…
ごめんね遼太ぁ!早く迎えに来れなくて!!
君に勉強教えてる身としてなんか不甲斐ない!
もっと早く止めんか!!!
鹿島 遼太
ぎゃっ!!
華月
…マジで殺そうかな
倉橋 優太
善人気取りもそれくらいにしてください
あーらら、善人気取りってバレてらァ。
にへッ、俺はあなたとその他数人以外には優しくしないって決めてるからなぁ…ごめんよ。
華月
へーへー、わーったわーった
華月
で、どーすんよ
倉橋 優太
とにかく───…
華月
倉橋 優太
!!
倉橋くんが何か言おうとしたタイミングで銃口を向けられる音がし、それぞれ弾を避ける。
…俺は下に、倉橋は後ろに。
あれは…もしやサーカスの座長ってところか?
外したか…君達、なかなか良い反射してるね
しかしタダ見は良くない…降りてきな
華月
………倉橋、俺の後ろにいろよ
倉橋 優太
分かりました
降りてこいと言われたので、大人しく降りる。
ここで反抗して、調査どころじゃないような面倒なことになるのは避けたいからな。
華月
お前がこのサーカス団の座長かな?
えぇ、私は
そうですっ!!この方こそイナリサーカス団の座長です!!お目が高い!
華月
(…狐の匂い)
お前は演出というのを知らんのか
ギャア!出しゃばってごめんなさい!
華月
(あの三下妖怪…まさか)
降りてすぐ、下っ端の白い狐面の男と狩衣姿の男から狐の匂いがして顔をしかめる。
狩衣姿の男からは、狐の匂いの他にあなたに似たような匂いもする…正体は確定だな。
にしても、あの赤虎は大丈夫なのか…?
華月
それより…っ 赤虎!大丈夫か!?
赤虎
!その声…華月か!
赤虎
本当にすまないが、今は妖術の使いすぎで目がろくに見えないんだ…
華月
(…あなたの式神になんてことを)
倉橋 優太
鹿島、コイツらに捕まったの?
鹿島 遼太
そ…そう!!
…赤虎も不安だが、アイツは出し物……あまりひどい扱いはされないはずだし、一旦無視だ。
結局は後々全員助けることになるんだしな。
鹿島 遼太
金曜の夜、藤平と公園でパス練してたら妖力封じの御札で気絶させられて
鹿島 遼太
で、起きたら電流が流れる首輪つけられてさ、ずっとこき使われてんだ
華月
つまり、妖怪の知識はあると
赤虎
あなたにチクってやるからなー!!
あなたと言うのは妖怪界では有名なのかい?
華月
ハッ、無知なら教えてやる
金曜の夜、となると…俺らが冤罪で捕まった日。
朱雀までいないタイミングだ…恐らく、全部狐が裏で糸引いてるって感じだな。
でも、まずはあなた様について教えてやるよ。
華月
あの人は、何があっても
華月
 "敵に回しちゃいけない相手" だよ
…!!
華月
(げ、バレた…)
倉橋 優太
…鹿島、藤平も?
鹿島 遼太
あぁ、あそこ
あなた熱狂ファンって数少ないからさ、ファンの中で周知の事実みたいなのあるんだよね。
「あ、コイツ古参だ」とか「コイツいっつも愛を叫んで蔑まれてる羨ましい人だ」ってあるの…
だから今回はバレました!!!ハイ!
鹿島 遼太
酒吐くヘビってことでショーに出されててクタクタになってるよ
倉橋 優太
…僕が言うのもなんですが、なかなか人道外れたことをなさるようで
華月
うへェ…未成年にやる仕打ちかよ
ビジネスですしね!!人道守って飯が食えたら苦労なんてしてねぇし!!
弁えなさい下っ端!
三下がナマイキ言ってすみません!!
とはいえ、ここまで非人道的なことをしておいて妖怪堕ちの心配をしないのは不思議だな。
これ、確定で妖怪堕ちするような所業だろ?
妖怪のことについて知ってるなら、妖怪堕ちについても知ってるのが道理だろ…どうなんだ?
倉橋 優太
こんなことして妖怪堕ちしても知りませんよ?
華月
そうだぞォ
は?なんだそれは
倉橋 優太
………
華月
…?
回答は "知らない" …?妖怪のことについては知っているくせに、妖怪堕ちは知らないのか?
やっぱ、なんか欠けてる…いや、もしかして
華月
…倉橋
倉橋 優太
なんです?
華月
あの水槽にいる三下2人、嫌な予感がする
華月
多少なりとも警戒しておけ
倉橋 優太
…情報共有ありがとうございます
イタズラ…狐が面白半分で行うもの。
あなたや晴明が良い例だが、あなたが憎んでいる相手である今回のターゲットも悪戯好きだったはず。
そうだとすると、あの三下のフリした妖怪…
やっぱり任務のターゲットか。
さて、話はここまでにして
君達にもこのイナリサーカス団の一員になっていただきましょう
華月
チッ…
赤虎
気を付けろよ華月!!お前にも妖力封じの札は少なからず効くはずだぞ!
華月
分かってますよ!!!
そもそも、倉橋は下っ端どもの相手をするはず。
まぁ、多少は俺に回ってくるだろうけどね。
封じの札は晴明が作ったと考えるのが妥当だし、それは兄を重んじて仙人無効になるはず。
だから俺は無効、倉橋も妖怪じゃない以上無効。
倉橋 優太
あーあ、できれば藤平にはバレてほしくなかったんだけどな
華月
そりゃあこっちも仙人の端くれだしな
2人
それに
とはいえ、それで調子に乗っても駄目だろう。
所詮、俺は仙人だ。あなた様みたいに五感の中の数個が優れた仙狐なる高貴な存在ではない。
だからこそ───…
倉橋 優太
こりゃ、あとで夷三郎さんにドヤされるな
華月
あなた様に報告する任務上、 "負け" は "死" だ
ここは負けるわけには行かないんでね。
 

プリ小説オーディオドラマ