プルルルル…
電話の呼出音がなると
少し遅れてどこからかスマホの着信音が鳴り響いた。
みんなの目線の先には玄関のドアがあった。
「え?玄関の外?めるとくん丁度帰ってきたのかな?」
かぜぱなママがいうと電話を切り、
玄関へ向かった。
なこちゃんと私は後に続いた。
ガチャ
玄関をあけると
コートを着ためるとくんがびくっとして
震えながら座っていた。
「まさかずっとここに居たの?」
かぜぱなママが言うと、
「うん…」と
振り向き、小さな声で答えた。
雪がふっていたが
めるとくんの座っていたところだけ乾いていた。
立ち上がるとカサっと音がした。
手にはコンビニのビニール袋がある。
「早く入ってあたたまりなさい」
かぜぱなママは腕を組み言った。
なこちゃんはめるとくんの上に積もった雪を
はらってあげていた。
私はリビングのストーブをつけに行った。
みんなもリビングに入ってきて
ダイニングテーブルに腰掛ける。
「どうして家に入らなかったの?なにがあったの?」と、
かぜぱなママは眉を下げ言った。
なこちゃんは深刻な顔をしていた。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!