第12話

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2026/03/30 08:38 更新
彼女の視界には光のない景色が映っていた。

無秩序の中で国境を越えてしまったのかもしれない。

「はぁ...」

息がしづらく、ここに長くいられない。

家を探しにあなたは歩き始めた。

木は枯れていて川の側には死んだ魚が落ちていた。
カラスの黒い羽が地面に落ちていた。
なんとなくふわっと苦い香りがした。

光の国のではバニラの香りがしたのに。

正体がバレないようにあなたは必死にフードを被った。

ふとあの草原が広がる楽園を思い出す。

まるで真逆の世界のようだ。

気がつけばもう夜になっていた。

建物はどこにも見当たらずあなたは地面に座った。

「...もう帰れないかも」

その時あなたは影のように沈んだような宿舎を見つけた。

疲れ果てて、あなたは急いで建物へ向かった。

そこには簡素なベッドだけが並ぶ、兵舎のような部屋が並んでいた。

「...あった」

あなたは何も考えず、思うまま一つの部屋に入った。

「ふぁ...」

床で横になり、ため息をつく。

気がつけば時間が過ぎてた。
その時、物音がした。

誰かが入ってくる音。

あなたは即座に姿勢を直し目を泳がせた。
汗っぽい匂いがドアの外から入ってくる。
誰かの喋り声。

強い足音が無音の兵舎に響いた。

ドアが開くと、

??「...誰。」

そこには虎の目をした男の人が立っていた。



次回更新水曜日21:00

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