第66話

64(高熱💛④)
1,022
2026/02/26 16:41 更新
篠塚side

採血が終わってしばらく。

周杜は俺の腕を掴んだまま呼吸を整えていた。
さっきまでの緊張が一気に抜けたのか体が重そう。
猪俣周杜
猪俣周杜
…大輝
小さな声。
篠塚大輝
篠塚大輝
ん?
猪俣周杜
猪俣周杜
もう…おしまい?
篠塚大輝
篠塚大輝
終わった終わった。
もうやらへん
橋本将生
橋本将生
ちょっと寝てたら?
まだしんどいでしょ
周杜はそれ以上何も言わなかった。
俺の胸に額を押し付けたままゆっくり目を閉じる。

数秒後、呼吸が完全に規則正しくなった。
橋本将生
橋本将生
寝たね
篠塚大輝
篠塚大輝
今離したら起きるんかな?
橋本将生
橋本将生
絶対起きちゃうよ笑
そうやって二人でこそこそ話していた時
玄関の鍵が回る音がして
少ししてから足音が近づいてくる。
松島聡
松島聡
ただいまぁ
帰ってきたのは聡さんで
リビングに入ってきて状況を一瞬で把握した
松島聡
松島聡
しゅーちゃん熱?
橋本将生
橋本将生
結構高くて…
解熱剤も効かなかったんで
採血までして。
松島聡
松島聡
そっか。しんどそうだもんね
そうやって俺の腕の中で眠る周杜をみる。
松島聡
松島聡
なんか珍しい光景だね
篠塚大輝
篠塚大輝
俺もそう思います笑
その言葉に3人で少し笑う。
松島聡
松島聡
結果もう出たの?
橋本将生
橋本将生
あ、今ちょうど!
松島聡
松島聡
じゃあ向こうで確認しよっか
聡さんが指でキッチン側を示す。

将生は頷いて
二人はそのまま移動した。
松島side

キッチンのカウンター。

タブレットを開いて将生と並んで画面をみる。
松島聡
松島聡
白血球上がってるね
橋本将生
橋本将生
うん、CPRも陽性よりですね
松島聡
松島聡
ウイルス性かな
橋本将生
橋本将生
細菌っぽさは薄いですよね
松島聡
松島聡
うん、今の所はね〜
とりあえず少し様子見て
もしあれなら抗生剤入れよっか
橋本将生
橋本将生
ですね
大事にならなくてよかった
松島聡
松島聡
ほんとにね
僕たちはそのまま同時にリビングをみる。

ソファではしのが背もたれに寄りかかり
周杜を抱えたまま微動だにしない。

周杜の寝顔は少しだけ安心したようだった。
篠塚side

日付が変わる少し前。

流石に抱え続けるのはちょっとキツイし
何よりベッドで寝たほうが
周杜の体的にもいいと思って
部屋まで運んできた。
篠塚大輝
篠塚大輝
水ここ置いとくで
猪俣周杜
猪俣周杜
うん、ありがとう
声はまだ弱いけど、さっきより落ち着いている。
篠塚大輝
篠塚大輝
俺らリビングにいるから。
何かあったら電話して
猪俣周杜
猪俣周杜
うん
それだけ答えて、周杜は再び目を閉じた。

それを確認して俺はリビングに向かった。
松島聡
松島聡
お疲れ〜
周杜大丈夫そう?
篠塚大輝
篠塚大輝
多分寝たっぽいんで
松島聡
松島聡
そっか、ならよかった。
それから1時間後。

テーブルの上に置いてあった聡さんのスマホが震えた。

画面には周杜の名前。
橋本将生
橋本将生
起きちゃいましたかね
聡さんはすぐに出た。
松島聡
松島聡
もしもし?
猪俣周杜
猪俣周杜
聡くん…
松島聡
松島聡
どうした?
猪俣周杜
猪俣周杜
さみしい、しんどい、、
松島聡
松島聡
今からいくね
ちょっと待ってて
聡さんが電話を切ると同時に俺らは周杜の部屋に向かっていた。

プリ小説オーディオドラマ