第70話

ステージ上から君だけを 69
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2025/08/15 05:00 更新
─駿佑side─

分かってた。流星くんから返事を聞く前から、どんな結果になるかなんて、分かってた。

でも、今日で覆せるって希望があったから、流星くんへの気持ちを精一杯伝えた。たくさんアピールした。

「はぁ…」

けど、、結果は、だめやった。

流星くん、他に想ってる人がいるみたい。流星くんは断る時、他に好きな人がいるとは言わなかったけど。多分それは、優しさやろうな。それを理由に断らない辺り、流星くんらしい。でも分かるんよな、流星くんの想い人…

「いいなぁ、、西畑さん…」

想われてて羨ましい。

「うぅ、、っ」

やっぱりつらい。

なんで俺じゃダメなんやってそんな女々しいことは言わんけど、多分流星くんにとってはその人じゃなきゃ、西畑さんじゃなきゃダメなんやろう。俺が流星くんじゃなきゃダメなように…

『あの時の返事、なんやけど、、ごめんなさい。僕はみっちーの気持ちには応えられません。今日1日、僕のために色々考えて楽しませてくれて、貴重なお休みを僕に使ってくれて、ありがとう。みっちーの気持ちはちゃんと伝わってたし、今日1日過ごしてみて、いっぱい考えたんやけど、、ごめんなさい』

俺の方こそ、1日振り回してごめんなさいやし、いっぱい考えさせて、惑わせてごめんなさいやのに、、流星くんのそういう優しいとこが好き。

ごめんなさい、今はまだ、過去形にはならない。振られてすぐ気持ちを切り替えられるほど、器用な人間じゃないから、しばらくは流星くんを想うやろうけど、許して欲しい。変に近づいたり、振り向いて欲しいってグイグイ行かないから。

あ、2人にも報告しないとな、、振られたって。あの2人、なんとなくやけど察してくれてたと思うから。

「ふぅ」

次流星くんと会ったら、後ろから驚かせてみようかな。絶対笑ってくれるやろ?流星くんが後ろめたさを感じないようにしたい。


















─流星side─

みっちーへの返事は、あれで良かったんやろうか…
みっちーを傷つけたくなかったし、今後の仕事にも影響が出ないようにはしたかったけど、やっぱり、告白をすることも、振ることも、勇気がいる。そのアクションを起こせば、何かしらの空気のズレは、生じて仕方がない。

『お返事、してくれてありがとう。流星くんがちゃんと悩んで出してくれた応えって分かってるから、それは伝わってるから、ちゃんと考えてくれてありがとう。はぁ、俺に惚れない人はいないはずなんやけどなぁ笑』

そう笑ってくれたから、救われたのもある。

僕が出した応えに、その場でしっかり受け入れてくれたみっちーには、感謝しかない。

「よしっ」

次会った時、僕は絶対逃げない。気持ちを伝えてくれたみっちーに、僕の応えを受け入れてくれたみっちーに、失礼やから。

──ブブッ

「ぁ、、大橋さん…」

そうや、、明日大橋さんとお出かけがあったんやった。こんなことがあったのに呑気に他の人と遊びに行っていいんやろうか…

いや、、でも、前々からの約束やし、今更無理は失礼よな。

「14時、ですね、、分かり、ました、、、と」

大橋さんとか。推しとのお出かけって何着てったらいいんや、、どうし、あっ

「もらった服…!」

そうや、あれで行こう。洗濯してない神聖な服を着てしまうだなんてもったいない気がするけど、大橋さんも着てほしいって言ってたし、服大量やし、こういう時でしか着ないと思うから、着よっと。

白いTシャツに半袖のシャツを羽織って、下はカーゴで、、

「ん…?」

あれ、、な、なんか、いつもの僕の系統と全然ちゃうな…誰…?

カーゴがいけないのか。変更しよう。羽織りのシャツと同系色の⋯⋯

「あっ、これいいかも」

スラックス。これならど、、

「うーん、?」

同系色がまずいのか…

僕気づいた。ファッションセンスが壊滅的にないってことに。いつもはオーバーオールとか、セットアップとかやったからなんとなくで着れてたけど、単品ずつとなると組み合わせめっちゃムズいな…

あ、まぁいいや。下、違う色のスラックスにしよっと。これでいいやん。

「よし決まりっ」

明日は大好きな大橋さんとのお出かけやし、ヘマしないように気合い入れてこ。

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