あの日から、3ヶ月が経った。
ジミンさんは韓国に帰国し、世界ツアーでヨーロッパやアメリカを飛び回っている。
住む世界も場所も違うはずなのに、私たちのカカオトーク(メッセージ)は、あの日から1日も途切れることはなかった。
画面越しでも、ジミンさんのあざとさは健在。
スマホを見るたびに顔がニヤけてしまうのを、私は必死に抑えていた。
そんなある日、いつも通りお店の閉店作業をしていると、スマホが激しく震えた。
画面を見ると、ジミンさんからの着信。
テレビのニュースで言っていたのを思い出す。
でも、到着してすぐにわざわざ電話をくれるなんて思わなくて、胸がキュンと跳ねる。
私は持っていたタオルを放り出し、慌ててお店の奥の勝手口へと走った。
鍵をガチャリと開けて、勢いよくドアを開ける。
そこには――街灯の光に照らされて、あの日と同じ黒いバケットハットを被ったジミンさんが、スマホを耳に当てたまま立っていた。
ジミンさんはスマホをポケットにしまうと、マスクを外して、世界で一番甘い笑顔を私に向けた。
3ヶ月ぶりに生で見る彼は、画面越しよりもずっと格好良くて、大人の色気が増していて、私は言葉を失ってしまう。
ジミンさんは自ら一歩踏み出すと、私の細い腰に腕を回し、そのまま自分の胸の中へと強く抱き寄せた。
ふわりと香る、記憶よりもずっと濃い彼の香水の匂い。
背中に回された彼の大きな手のひらが、少しだけ震えている気がした。
心臓の音が、どっちのものか分からないくらいに大きく響き渡る。
ジミンさんは私を腕の中から少しだけ離すと、私の両肩を掴んで、じっと私の目を見つめた。
その瞳は、あざといアイドルのものではなく、完全に一人の男としての熱を帯びていて。














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!