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第5話

甘いお姫様
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2024/02/25 10:49 更新
とても寒いと感じる今日、ここにはみんないる。

尾白さんも、大耳さんも、赤木さんも、銀も、侑も治も。
尾白アラン
尾白アラン
やっぱしこの日だけはおらんのやなぁ
角名倫太郎
角名倫太郎
そうですね
みんないるそこに、北さんはいない。
侑と治は、写真だけ。
2人とも、いなくなってしまった。

けど、北さんは、写真にすらいない。
角名倫太郎
角名倫太郎
まさかお前らがそうなるとはなぁ
じゃあ最後に、俺が北さんから聞いた、稲荷崎の不思議な話をしようか。
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北信介
北信介
なぁ角名
角名倫太郎
角名倫太郎

なんですか?
北信介
北信介
俺らの高校、稲荷崎が今建っとる所、前は神社やったんやで
角名倫太郎
角名倫太郎
へぇ、それがどうしたんですか?
北信介
北信介
その神社にはなぁ、真っ白い九尾狐の姫が祀られとったんやって。
ほんでその姫は甘いもんと肉を好んで食うとったから、甘い匂いのする容姿の綺麗な男の血ぃとか肉とかを生贄に貢いでもらいよったらしい。
角名倫太郎
角名倫太郎
はぁ
面倒くさそうに返事した俺に、北さんは妙に真剣に、こう続けた。
北信介
北信介
その狐の姫の子孫?っちゅうやつがな、おるらしいんや。
そいつはある日にだけその狐の姫と瓜二つの見た目で、綺麗な男を食うらしいで。
ほんで食うた後、その従者だのなんだのが迎えに来て、一緒に行ってまうんやて。
やから、その日だけ、そいつは妖怪になって、人間としての姿を消してしまうんやって。
「狐の姫」は、あんただったんだなぁ。

静まり返った夜に、
満足そうに微笑む、綺麗な白い顔。

ほんとに、行ってしまうんだなぁ。

でももう、戻れない気がするなぁ。

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