………ついに、来た。
目の前には、入試の時も見たあの大きい校舎。
でも、もう入試じゃない。
私も、ここの生徒になったんだ。
その事実に胸が温かくなる。
自分でもわかるくらい、興奮していた。
消太お兄ちゃん、
あの時言ってくれたみたいに、
私はここで、いっぱい挑戦するね。
たくさんのことをして、
たくさん出会って、たくさん覚える。
だから、_________見てて。
ちゃんと、成長するから。
………………見ててとは言ったけど……。
消太「担任の相澤消太だ。よろしくね。」
私の目の前には、
寝袋からでながらそう言う消太お兄ちゃんの姿。
………違うそうじゃない………………。
5分前。
………………なんで、爆豪くんが同じクラスなの、?!
嘘みたいに大きいドアを開けると、
メガネの真面目そうな男子と
言い合っている爆豪くんが視界に入ってきた。
………嘘でしょ……。
思わずその場で頭を抱えそうになる。
私の視線が気になったのか、爆豪くんと目が合う。
………やばい。
爆豪「はぁ………」
でも、そんな思いとは裏腹に、
爆豪くんはため息をついただけだった。
………あれ、意外かも。。
あの時の真剣な表情が一瞬頭をよぎる。
そういうこと、なのかな………。
その様子を見ていたのか、
メガネの人が話しかけてくる。
「俺は私立聡明中学出身、飯田天哉だ。よろしくな」
『あ、碧翠あなたです!よろしくね、飯田くん。』
飯田「あっ、君は………。」
私の後ろを見て、そう言うから、
後ろに振り向く。
そこには、緑谷くんの姿が。
『ぁ!緑………』
私の言葉を遮って飯田くんが前に出る。
飯田「俺は私立聡明中学出身の………」
緑谷「聞いてたよ!あ………っと僕緑谷。
よろしく飯田くん。」
緑谷くんに、「同じクラスよろしく」って
言おうと思ったんだけど………
まあ、いっか。
そう思いながら一旦私は席についた。
…………ちょっとまって………
爆豪くんが前なんて、聞いてないんだけど………、
私が席に着いても、
緑谷くんは教室の前で
飯田くんと、ボブの髪が可愛い女の子と話していた。
………………すごい、もう友達がたくさん……。
私も、作りたいな………。
どうしても、友達作りだけは慣れない。
何とか、作りたい………!!
そんなことを思っていると、
チャイムが鳴った。
それと同時に
「お友達ごっこしたいなら他所へいけ」
と聞きなれた声が聞こえる。
………まさか。
「ここは、雄英高校ヒーロー科だぞ。」
ゴソゴソっと音がして、
話している人が見える。
あの、寝袋は………。
消太「はい。静かになるまで8秒かかりました。
時間は有限。君たちは合理性に欠くね。」
やっぱりだ………。
いや、嬉しいけど………
なんかこれは見られすぎ………。
消太お兄ちゃんが私を見て、少し目があった。
「どういうこと、?」と少し睨むと、
「俺も知らない」と言いたげなジェスチャーをされた。
………………絶対なにか知ってるでしょ………。
「早速だが………体操服着てグラウンドに出ろ。」
へ?











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!