Sung Han Bin side
楽屋の扉が静かに閉まり、
はおひょんの前から完全に姿を消した
「完璧な生徒会長」を演じてきた
僕の身体は、激しく震えていた
僕は周囲の視線から逃れるように
「生徒会控え室」へ駆け込んだ
不意に部屋の奥から低い声がした
見上げると、ギュビナが真面目な眼差しで
僕を見つめていた
僕は顔全体を激しい後悔と、
引き裂かれるような辛さで歪ませながら、
喉の奥から乾いた声を絞り出した
今は、誰の優しさにも触れたくなかった
はおひょんを突き放したばかりの僕には、
ギュビナの温もりを受け入れる資格はない
ギュビナはそれ以上何も言わず、静かに頷いた
そして、僕の背中を見てすべてを察したように
切なげに視線を伏せて、静かに部屋を去っていった
ギュビナが部屋から出て行き、本当の静寂が訪れる
その瞬間、僕は足から崩れ落ちるように倒れ込み、
そのまま微動だにできなくなった
喉から乾いた悲鳴が零れる
僕は自身の胸元に、狂おしく爪を突き立てた
どれだけ深く愛していても、はおひょんにとって、
僕の歪んだ愛と存在は、もう必要ない
だから、二度と現れないと告げて去るしかなかった
だけど、突き放した瞬間、呆然と立ち尽くす
はおひょんの姿が脳裏に焼き付いて離れない
結局、はおひょんを一番傷つけているのは僕自身だった
その残酷な現実が、刃となって胸を切り刻んでいく
涙が出ない代わりに、僕の喉の奥からは
激しい嗚咽が溢れ出した
はおひょんをこの手で無残に
突き放してしまったことへの自己嫌悪が、
吐き気をもよおすほどの重さで押し寄せてくる
掠れた声と痛々しい嗚咽が、
冷え切った控え室に虚しく響く
僕は夕闇に沈む部屋で胸を押し抱き、
いつまでも激しい後悔に身を焦がし続けていた














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。