心の中でノートを開く。
“第37章:寝落ち寸前、袖つかみ事件”。
ページの端っこに、ちょっとだけハートマークを描き足した。
匠海の肩に寄りかかりながら、
小さく息を吐く。
部屋の空気は静かで、カーテンの隙間から、街の明かりがぼんやり差し込んでいる。
少し間をおいて、匠海は口を開く。
その言葉が、
心の奥にすとん、と落ちた。
笑いながら言う声が、
すぐ隣で響くたびに、胸がきゅっとなる。
……たぶん、私はこの人の“何もない時間”が好きなんだ。
何かを頑張ってる匠海も、
笑ってる匠海も全部好きだけど、
こうして甘えた声で喋る匠海は、特別。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。