第41話

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2025/07/23 08:00 更新
目を伏せて自分の気持ちを整理していると、あたしに巻き付いていた亮平さんの腕が解かれた。


温かさがすっと無くなって少し寂しさを感じながら、亮平さんの方を向いた。
阿部
来週、全部終わるんだよね?
あなた
うん…
阿部
そしたら俺から改めて気持ち伝えるから…
だから、それまでここで同居人として一緒に住もう
あなた
それまでは…?
阿部
それからは、家族として一緒に過ごす
もちろん…あなたちゃんがよければ…
あなた
家族…か…
なんか少し緊張しちゃうな…

でも…
阿部
でも?
あなた
あたし…もう一度人を信じられるようになれるか不安で…
阿部
………
それは俺次第だよね
あなたちゃんはあなたちゃんのままでいいんだよ
自分の気持ちを大切にして、思ったままの行動をしてくれた方が俺も嬉しいから
あなた
………
顔を上げて亮平さんを見るといつもの優しい笑顔を見せてくれた。
あなた
ぅん…
ありがとう…
阿部
あ、そうだ
俺が仕事の時は二人で出かけたりしてきなね
食費とか必要なお金は渡しておくから
あなた
うん…
阿部
あと、服とか欲しいものがあれば遠慮しないで買うんだよ?
瑞希だけじゃなく、 あなたちゃんも
あなた
や、流石にそこまで甘えるのは…
阿部
あなたちゃんが自分で買わないなら俺が勝手に買ってきちゃうけど?
そんな事を言われて吹き出して笑ってしまった。
あなた
それはそれでヤダな…笑
分かった、ありがとうね…?
阿部
うん
それじゃあそろそろお風呂入ってきなよ
あなた
あ、瑞希もお風呂入れなきゃ…
阿部
瑞希なら家に帰って直ぐに一緒に入ったよ
あなた
え、ホント!?
ありがとう…!
阿部
あなたちゃんも俺と一緒にはいる?
あなた
……!
な、何言ってるの!
入らないからっ!
阿部
えー、入らないの?笑
あなた
ま、まだ…今は…
焦っているあたしと裏腹に楽しそうに意地悪言ってくる…
阿部
あはは
じゃあ、あなたちゃんの心の準備ができたら一緒に入ろうね
あなた
………
そんな反応に困るような意地悪なことばっかり言ってくるなら、ちょっとだけ仕返ししちゃってもいいよね…?
唾を呑み、思い切って亮平さんに抱きついた。
阿部
………!
あなた
……お、お風呂入ってきます…!
逃げるように部屋を出て浴室に行った。

部屋に残された亮平さんは腰が砕けて瑞希の眠ってるベッドに座り倒れ込んだ。

阿部
ちょっとイタズラがすぎちゃったかな…


目を伏せて額に腕を乗せて顔を綻ばせた。

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