私の名前は黒咲澪。高一になるヤクザの娘だ
買い物中に銃弾を避ける程度には、まあ「普通」 な生活を送っている
ーーと、思いたい
なぜなら、私の護衛たちが全員、強烈すぎるからだ
ドーーーンッッッッ!!!
バジルがドアを蹴破って登場した
サングラスにアロハシャツ、朝7時からテン ションMAX
ちなみに昨日の夜、睡眠時間はたったの一時間らしい。元気すぎる
と、ソファーで弓矢の手入れをしているアヤメが呟く
バジルと同じ、護衛の一人。紫色の長い髪を一つ結びにし、いつも男物の黒スーツをまとっている
護衛の中ではおそらく一番冷静だと思う、、(多分)
アヤメは黒咲組の弓矢担当で、腕の凄さは百発百中…
いや、あるいは千発千中と言っても過言ではない
足元のシベリアンハスキー
ーーゴンザレスが、もっさりとした毛を揺らしながら喋った
そう、この犬喋るのだ
最初は私も「夢でも見てるのか」と思った
けれど、ゴンザレスは本当に喋る。
しかも、 語彙力が人間以上
声はダンディ。元警察犬 (らしい )
勿論、この犬も護衛の一人(?)である
水色のショート髪をした男が、ジロー
あまり口を開かないため、護衛の中でも “ サイレント殺し屋”と噂されるほどの人だ
爆弾専門の護衛。いつも無表情、常にポケットに何か仕込んでいる
その「何か」 が時々起爆装置なのが怖いんだよな……
今日も 危うくミニ爆弾入りのハンバーグを食べるところだった( ちなみに、ゴンザレスが知らせてくれた )
ガチャ
最後に現れたのは、ボサボサヘアーのリューくん
一様 同い年なのだが、これでも武器製作担当だ
バジルが使っている銃も、アヤメの弓もリューが作ったんだと……
ちょっと抜けているところあるのに、天才なのが気にくわない
それに関してはちょっと同感してしまう
先ほど紹介した通り、アヤメは 大人しい……大人しいのだが、怒ると本当に手に負えなくなる
その原因は 主にリューくんとバジルの二人だ……
カチャ ( 弓を構える
弓弦がわずかに鳴った
その音が消えるより早く、矢は空気を裂いて走る
相手の頬をかすめ、赤髪が一本、宙に舞った
的を外すための一射――それでいて、致命の一瞬を孕んだ矢
矢は閃光のように走り、頬をなぞって背後の木に突き刺さった
あと一寸ずれていれば、命はなかった
だがその「一寸」を、彼女は計算していた
必死に説得するが、、アヤメからの怒りのオーラ(殺気)は消える様子がない
カチャ ( 弓を構えなおす
ドンッ バキッ ビュンッ ドッカーーン !!!
殺し屋だの、ヤクザだの、喋る犬だの、爆弾だの、
私の家にはいろいろあるけれど___
この騒がしい連中が、 私を守ってくれてい る
だから私は、 胸を張って言える
「おそらく」だけどね












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!