第40話

根暗な少年の過去
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2026/02/25 09:39 更新

_イエモンside














これはまだ俺が極度の人見知りではなかった時のこと


イエモン
イエモン

元々、俺は人に話しかけに行くのが苦手で友達がいなかった
だから休み時間とか授業ではいつも一人だった


イエモン
イエモン
教科書忘れた…最悪だ…

忘れ物をした時、先生に言っても俺とはマトモに話してくれなかった。だから隣の人に借りることもできずに授業を受けた




俺が極度の人見知りになったのは虐めが原因だった




イエモン
イエモン

それは班の人と地球の問題について協力して調べ、それぞれの班で発表を行うというものだった



the・モブ
だから私はこの問題について調べたい!
the・モブ
まぁ楽そうだしそれにしよーぜ
the・モブ
じゃあ俺はここするから__

話し合いには参加できない、だからいつも自分の最低限やらなければいけないことだけしていた



でも今回は班の共同作業なので勝手に進めるなどはできない、だから俺のやらないといけないことを聞こうとした


イエモン
イエモン
あ、あのっ…俺は何をすればいい?

the・モブ


班の人たちは無言になり、俺のことをじっとみつめ__


the・モブ
でさ〜、私この部分作るから__
the・モブ
おっ、じゃあ俺は__

何事もなかったかのようにまた話を再開した



イエモン
イエモン
えっ…

確実に俺の声は聞こえていたはずなのに皆が無視をした
一応俺は何度も聞いたり話しかけたりしたが全て無視をされた









そこから集団無視が始まり、俺に話しかける人も近付いてくれる人もいなくなった



だが、俺はそんなことよりも__















皆が俺のことを見る時の表情がなによりも怖かった
そして自分から話しかけることもできなくなってしまった













イエモン
イエモン
…っ

学校にいることがただただ苦痛だった



だが親に言えなかった なにせ両親は仲が悪くお互いが一緒にいる時間が少なく、俺と顔を合わすことも少なかったからだ









そんな俺に目をつけたのか、ある集団が俺を囲むようになった



the・モブ
お、イエモン〜
the・モブ
何その字、きったなw

最初はダル絡みだけだったのが次第に俺の私物を隠したり、嫌がらせをされたりとエスカレートしていった





そんなある時に質問された


the・モブ
イエモンって実験好きなのか?w

急な質問にその時は驚いた

確かに俺は実験が大好きだった、というより理科が好きだった
実験は俺だけハブられるから出来なかったし…



イエモン
イエモン
えっと…好き、だけど…

the・モブ
おっ、じゃあ丁度いいじゃんw
the・モブ
イエモン、お前ついてこいよ
イエモン
イエモン
わかった…

どこに連れて行かれるのだろうか、というか今さっきの質問は一体なんだったのだろかと疑問ばかり浮かんだ








そして着いたのは理科室前…の隣の部屋前だった




イエモン
イエモン
えっ?

ここにいる人の噂はすごく有名だった

両親が世界的に有名な科学者の子供で少しでも逆らえば退学にさせられ、この地域には住めなくなるなど色々だった


イエモン
イエモン

正直言って怖い、どんな人か全く俺は知らなかったからだ




the・モブ
早く行けよ〜!
the・モブ
お前だって好きなんだろ?

っ…どうしよう…逆らえないし…


?????
何してるの?
the・モブ
あ、やばっ
the・モブ
コイツがメテヲ君と仲良くしたいんだって〜!
the・モブ
そ、そうそう!

イエモン
イエモン

…この人が、メテヲ…さん?
天使の輪っか…天使のハーフなのかな

メテヲ
メテヲ
そうなんだ
the・モブ
じゃ、俺らはそういうことで〜

あっ、ど、どうしよう…俺、マトモに話せないんだけど…


イエモン
イエモン
っ…

まずなんて言えばいいんだろ…どうしよう、なんて言えばっ…


メテヲ
メテヲ
アイツらのこと全然知らないけど君が嫌ならハッキリ言えば?

っ…確かに、俺がハッキリ言えていれば虐めになんてならなかったんだろう


イエモン
イエモン
ご、ごめんなさい
メテヲ
メテヲ

なんとか絞り出した声で謝る、正直今にも泣きそうだった

メテヲ
メテヲ
…話、聞くから中入る?
イエモン
イエモン

その人の声は俺が今まで聞いたことのない優しい声をしていた
久しぶりのちゃんとした会話がうれしかった


イエモン
イエモン
あ、うん…!








イエモン
イエモン
わっ、す、すごい…!!

俺が教科書で見たことのある物や今まさに実験をしている最中なのがわかる光景が見れたのがとても嬉しかった


メテヲ
メテヲ

あっ、やばい…!勝手に見てたから怒られるっ…



イエモン
イエモン
ぁ、ごめんなさい!勝手に見て…
メテヲ
メテヲ
いや、別にいいよ
メテヲ
メテヲ
君は何でここに来たの?
イエモン
イエモン
あの人たちに言われて…
メテヲ
メテヲ
言われて来るもんなの?
イエモン
イエモン
ごめんなさい…
メテヲ
メテヲ
まぁいいけどさ

この人、すごい冷たいな…けど、優しい
少なくとも俺のことを虐めてくる奴よりかは絶対に優しい


メテヲ
メテヲ
君、名前は?
イエモン
イエモン
あ、えっと…イエモン、です
メテヲ
メテヲ
イエモン、ね
イエモン
イエモン

この人、確かメテヲ…さん、だよね
変なこと言ったら噂みたいになっちゃうのかな…


メテヲ
メテヲ
君がどうするかは知らないけどメテヲは実験するから
メテヲ
メテヲ
実験の邪魔はしないでよね
イエモン
イエモン
あ、はい!

絶対に邪魔しないように気をつけないと…気に障ったらダメだよね


(実験中)




イエモン
イエモン

実験、すごく楽しそう…実験をすることでわからなかった部分がわかるのってすごく面白いんだろうな 


メテヲ
メテヲ
ねぇ、君
イエモン
イエモン
は、はい!
メテヲ
メテヲ
君が来たのって実験が好きだから?
イエモン
イエモン
え、何でわかったんですか!?
メテヲ
メテヲ
反応的にわかりやすすぎる
イエモン
イエモン
そ、そうなんですか…

ま、マジかぁ…そんなに俺、顔に出てたかなぁ…

メテヲ
メテヲ
あと敬語で話されると話しにくいからやめて
イエモン
イエモン
あ、はい!
メテヲ
メテヲ
いや敬語で話してんじゃんw
イエモン
イエモン
え、あ、ほんとだ!?
イエモン
イエモン

…メテヲさんの笑顔、すごく__





メテヲ
メテヲ
君も実験してみる?
イエモン
イエモン
う、うん!やってみたい
メテヲ
メテヲ
わかった、まずは準備して
イエモン
イエモン
わかった


そこから俺は毎日メテヲの実験を手伝っていた
学校が憂鬱だったのが明るく、楽しいものになった



でも教室の雰囲気は変わらない





イエモン
イエモン
 
the・モブ
コイツ、アイツメテヲと仲良くなって調子乗ってんだろ
the・モブ
マジわかるわ〜
the・モブ
なんか俺だけ違いますよ感あるよね〜w

陰口を目の前で叩かれ、周りに人はやはり居なかった
先生も親も頼れない、苦しいことばかりな学校_____










でもメテヲが居てくれる、それだけで嬉しかった



毎日、楽しい実験をしていた
だがある日を境にメテヲは様子がおかしかった



メテヲ
メテヲ
…おはよ
イエモン
イエモン
ん、おはよ

メテヲ
メテヲ
イエモン
イエモン
…最近、様子おかしいよ

何故そう思ったのか、そう聞かれたら答えられない
まだ二、三年しか一緒に居なかったのになぜか…

胸騒ぎがしたのだ、嫌なことが起こっている気がした




メテヲ
メテヲ
親が喧嘩したから将来が不安なだけだよ

相変わらずスラッと答えるメテヲ

恐らくこれは嘘だ…でも、突っかかってはいけない
だって言いたくないことを言わせるのは違うと思うから


イエモン
イエモン
そっか、俺からは何も言えないけど…
イエモン
イエモン
俺は何があってもメテヲの味方だから
メテヲ
メテヲ
!!

絶対に俺は最後までメテヲの味方でありたい
メテヲに拒絶されない限り…ずっとそばにいたい


メテヲ
メテヲ
ありがと




そしてある朝、信じられない衝撃な事実が俺に降りかかった



イエモン
イエモン
は…?

そのニュースはある研究所についてだった

その研究所では人体実験を行っており、ただの人間を誘拐し、実験で違う種族、能力を注入していたというものだった




だがそれよりも驚いたのが…それを行っていたのがメテヲの両親だったということだった


the・モブ
最近は物騒ねぇ…
イエモン
イエモン

メテヲ…大丈夫かな…

…メテヲは両親の実験について知ってたのかな…?
いや、知ってたら止めるよね



the・モブ
あぁ、言うの忘れてたわ
イエモン
イエモン
なに?
the・モブ
メテヲって子と関わるのはやめなさい
イエモン
イエモン
えっ…
the・モブ
あの子、実験について黙認してたそうよ
the・モブ
だからあんな子の近くになんていかないでよ?

あまりにも衝撃すぎて現実を受け入れられなかった


イエモン
イエモン
…わかった

確かめよう、メテヲに直接
信じられないんだ、だってあんなに…あんなに__










イエモン
イエモン
やばっ、ミスった…
ボンッ

イエモン
イエモン
ごめん、メテヲ間違って_
メテヲ
メテヲ
大丈夫?
イエモン
イエモン
え、うん
メテヲ
メテヲ
ならいいよ
イエモン
イエモン
…俺、間違えたのに?
メテヲ
メテヲ
間違いなんて誰にでもあるでしょ?
イエモン
イエモン



__優しいのに

少なくとも俺と出会ってきた人の中では絶対に一番優しい
俺のことを心配してくれて、色んなことを教えてくれて…






イエモン
イエモン
俺は…信じたい








イエモン
イエモン

朝、登校すると机には落書きが沢山書かれており、その中には「犯罪者と友達」や「共犯者」など書いてあった


the・モブ
よっ、犯罪者のお友達さん!w
the・モブ
犯罪者とよく仲良くできてたね〜w

陰口はいつものことだったからあまり気にならなかった
でも、正直メテヲのことを言われるのは嫌だった











イエモン
イエモン

やっとメテヲに会いに行ける…ちゃんと理由を聞かなきゃ…


the・モブ
あれ、犯罪者の友達はどこに行くのかな〜w
the・モブ
犯罪者のとこに決まってんだろ!w
 
イエモン
イエモン

コイツら好き勝手言いやがって…

the・モブ
てかお前、犯罪者とまだ友達なの?w
イエモン
イエモン
っ、でも…
the・モブ
え、まだ庇えるんだ〜
イエモン
イエモン
っ…

でも俺はいつも言い返せない こんなんだから俺は…


the・モブ
前まで言うこと聞いてた癖に生意気になったよな
the・モブ
そうそう!あの犯罪者と関わってからさ
イエモン
イエモン
っ…
何も言い返せない自分がやっぱり嫌いだ
喉の奥がキュッと締め付けられる



でもきっと、きっとメテヲに聞いたらわかる
メテヲはそんなことしないって、ただの悪い噂だって








はぁ…やっと帰ってくれた…

メテヲ
メテヲ
…イエ

イエモン
イエモン
!!
イエモン
イエモン
ねぇっ、なんでメテヲは黙ってたの?
イエモン
イエモン
その実験のせいで苦しむ人がいるってわかるはずなのに…
メテヲ
メテヲ

思わずメテヲを見つけた瞬間、疑問を全てぶつけてしまった

きっと心底では何で俺が責められないといけないんだ、という気持ちもあったのだろう



メテヲ
メテヲ
わかってて言わなかったよ
イエモン
イエモン
え…?

あまりにも予想外すぎる言葉を受け入れられなかった


メテヲ
メテヲ
苦しむだろうなって、だからだよ
イエモン
イエモン
何言ってんだよ!?

何でそんなこと言うんだ…!!犠牲が出る実験なんて実験じゃないって…メテヲが言ってたのに…




メテヲ
メテヲ
悪いけどメテヲはそう思ってたよ
イエモン
イエモン
っ…最低だよ…!!

自分の信じていた人がそんなことを言うだなんて思わなかった
俺が見ていたメテヲは…表面上だけだったのかと


メテヲ
メテヲ
そう思うならメテヲと関わらなければ?
メテヲ
メテヲ
メテヲはイエのこと、友達だなんて思ってなかったよ
イエモン
イエモン
っ…!!

初めてできた友達だと思ってたのにっ…ずっとずっとずっと…


イエモン
イエモン
俺だってっ…
イエモン
イエモン
メテヲのことなんか大嫌いだ…!!

ダッ









イエモン
イエモン

それからはしばらく学校に行けなかった

行ったとしてもメテヲと前のように話せるわけでもないし、学校での虐めは変わらないのだから





しばらくして学校に行くと俺への虐めは無くなっていた


イエモン
イエモン
…?

いつものように絡んでくる奴もいなかったし、机の落書きも物がなくなることも無くなった


イエモン
イエモン
何故かはわからなかったがそのお陰で俺は継続して学校に通うことができた








そして中学生になり、地元から離れた中学校に通っていた



そんなある時に親が食事中にふと漏らした一言に俺は気が狂いそうになった







the・モブ
あぁ…そういえば小学生の頃にメテヲって子いたわよね?
イエモン
イエモン
…うん、いたよ
the・モブ
あの子も実験体として使われてたそうよ、可哀想よねぇ…





イエモン
イエモン
えっ…?

実験体に…?じゃあメテヲの苦しんで欲しいからっていうのは嘘…?





the・モブ
その後施設から学校に通ってるみたいね
the・モブ
まぁでも虐めが酷かったそうだけど
イエモン
イエモン

何故か辻褄が合った気がする

俺の虐めが無くなったのはメテヲに全部移ったからじゃないかと、じゃああの嘘は__








  
  「メテヲが近づくときっと…イエを不幸にさせる」




      
  「メテヲが嫌われないと、イエはずっと独りだ」





    
        「…ごめん、イエ」







イエモン
イエモン
っ゛!?

ずっと自室でメテヲのことを考えていたら頭に声が流れてきた






イエモン
イエモン
でもっ…あの、声は…

だが確実に言えるのは…その声はメテヲだということ
でも…あんなこと、俺には言っていなかった




イエモン
イエモン
もしかして…俺…








能力:記憶を司る

近くにいる人、もしくは身近な人ならば記憶を視ることができる。ただし、全ての記憶を視ることはできない























    「全部…ぜんぶ…俺のせいじゃないか…」
















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