第28話

27話
109
2021/05/27 12:01
あれから2週間がたった
ヴィル
あ、ユウ
ユウ
ヴィル先輩
ヴィル
これ寮服。ごめんなさいね、服作るための素材と時間があまりとれなくて、1週間もすぎてしまったの
ユウ
大丈夫ですよ!
ユウ
ありがとうございます!ヴィル先輩!
ヴィル
ええ、じゃあまた
ユウ
はい!
放課後だったので、すぐに寮へ帰った
また、グリムがいない
ユウ
どうしたんだろう…
ユウ
…2週間ずっと朝には居るけど、寝る時までに帰って来ることはなかったし、必ず黒い石が腹の下にあるし
ユウ
…何もなければいいんだけど
ユウ
…あの方法、試してみようかな
ユウ
…うん、しよう
ユウ
えっと…
僕は手のひらをナイフで切り、自分の血でグリムという名前をかき、自分の手に目をかいた
ユウ
〜〜〜
僕はそう唱えた。すると、頭の中に知らない景色が見えてきた
グリムの背が見え、周りには黒い石と倒れた魔物達が沢山いた
グリムがいる場所は薄暗く、見覚えがないとこだった
グリムがこっちを向いた
いつものような明るい、無邪気な笑顔はなかった
ただ、暗闇の中に光る、青い瞳だけが見えた
グリムは周りの黒い石を食べ始めた
すると魔法が切れ、見えなくなった
ユウ
グリム…
その夜、僕はあまり眠れず、外を散歩していた
マレウス
どうした?人の子
寮を出ると、上から声がした
ユウ
ツノ太郎…
マレウス
話は聞くぞ?
ユウ
実は…
マレウス
そうか…
マレウス
僕は今何も言わない方が良さそうだな…
マレウス
ただ、もし何かあった時は皆を頼るといい
ユウ
うん
ユウ
話聞いてくれてありがとう、ツノ太郎
ユウ
話したらスッキリした
ユウ
もう寝るね
マレウス
ああ、おやすみ人の子
ユウ
おやすみなさい
僕は部屋に戻り、眠った
翌日
いつものようにグリムがそばで寝ていた
僕は寝ているグリムを撫でながら、こういった
ユウ
何があっても、守るからね、できる限り一緒にいようね
ユウ
…グリムの事はあまり知らないけど、いつか教えてね、グリムの事
今日は休みだ。でも朝から寮長会議がある
ユウ
さて、着替えて行くか!
僕は作ってもらった寮服を着て、寮長会議へ向かった

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