私が同性を好きになったのは小学5年生の頃だった。
同じ学童にいつも最後まで一緒にお迎えを待つ同学年の子だった。
最初は自分自身が同性を好きになったなんて信じられなかった。
だってこの時、すでに世間には同性愛者の差別が浮き彫りになっていたから。
怖くなった。自分も誰かにバレてしまうんじゃないか。
知られてしまったら、みんなに嫌われるんじゃないかって。
自己嫌悪でいっぱいだった。
毎日信じないよう必死だった。
けど、現実はそんなうまくいかない。
毎日会う彼女への感情は次第に強くなって
信じないようにしても、心は素直だった。
卒業まであと約一年。
卒業したら私は引っ越しが決まっていた。
それまでは隠し続けようと心に誓った。
隠し続ける日々。
それもそれで辛い。
「死にたい」
叶わない恋をする辛さ。
誰にも相談できない辛さ。
ニュースをつけると流れる差別的意見。
様々な不安と自己嫌悪に心が押しつぶされて
いつしか、自殺願望を抱くようになっていた。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。