第12話

   生鮭丼
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2025/01/15 14:46 更新
ふわふわのバスタオルで体を拭いて元の服を着る。
ホールに戻ると、シャークんさんは会ったときと同じ場所で何か作業していた。
あなた
シャークんさん?何してるんですか?
シャークん
…あ、あなたさん。ご飯食べながら喋りましょうか
彼が運んできたのは緑色のドリンクとサーモンの乗った丼だった。
シャークん
ミントジンジャーと生鮭丼です
あなた
わあ…いただきます
ドリンクは色合いとミントからすでに爽やかさが伝わってくる。
生鮭丼はとろとろのサーモンがたっぷり乗っている。
お出汁をかけて味変もできるようだ。
シャークん
えっと、俺がやってたのは…ウチの温泉の入浴剤なんです、これ
彼の手には6色のボール形の入浴剤が。
あなた
これでここの温泉を家で再現できるってことですね!
シャークん
そうなりますね
あなた
こういうの嬉しいですよね!あなたの一人称、お風呂めんどくさくてシャワーで済ましちゃうこと多いんですけど、入浴剤があったら湯船入りたくなりますし
シャークん
はい、そうなんですけど…本来、これは渡さないつもりだったんですよ
あなた
なぜですか?
シャークん
…だって、家で温泉できるってことは、ここに来る意味なくなっちゃうじゃないですか
あなた
え!そんなことないです!あなたの一人称は入浴剤もらっても毎日来たいぐらいですよ!
シャークん
ありがとうございます、嬉しいです。ここがそんなに愛されてるっていうのは
にっ、とギザ歯を見せて彼は少し笑った。
しかしどこか悲しさが宿っている。
シャークん
でも、ここももうすぐ終わりなので
あなた
あ…
そうだ、温泉ももう、終わってしまう。
シャークん
この入浴剤、最終日にあげるので。ここがなくなった後に、使ってください
いやいや、なおさら使えないよ!
シャークん
今はダメですけど。明日の…Nakamuの温泉のネタバレになっちゃうし
昨日のきりやんさんといい、なかむ…さんの名前を出すときに濁すのはなぜだろう?
彼ら5人の温泉の色、それに加えて水色の入浴剤があった。
Broooock
やっほ〜、あなたさ〜ん
きりやん
こんにちはー
あ、みなさん4人がやってきた。
あなた
あの…どうして、ここは明後日で終わっちゃう・・・・・・んですか?
思い切って聞いてみると、みなさんは各々目を見開いたのち、悲しげな表情になる。
???
…それは、おれから説明します
全員がその声の方を向く。
???
創設者として、こことそれ・・の発案者として、おれの口から
スマイル
…Nakamu
シャークん
なんだ、来てたのか…
???
みんな、良い?
きんとき
…Nakamuがそうしたいなら
???
ありがとう
みなさんが横にズレて、彼の姿がはっきり目に映る。
水色の瞳をたたえた男性だった。
しかし前髪で隠されていない方の目が、曇っているように見える。
服装は浴衣ではなくパンダを模したパーカーを着ていた。
Nakamu
ようやく会いましたね、あなたさん。おれはNakamuと言います。詳しいことは明日話したいんですけど、単刀直入に言うと、おれたちは次のステップに進むため…活動を、無期限休止するんです
無期限活動休止…(どこかの緑林檎かな)
次回予告:1/16
EP6 フローラルムスクとスフレパンケーキ
作者より
なんとなく暗くなってまいりました…お話も、我の気分も。
の中で最後のオチどうした。

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