なるほど、つまりは
私も拾われたしこの生物も拾ったんだ。
なんて、頓珍漢な頭の整理をしては
彼らの方へと視線を返す。
誰なんだ。マジで。本当に。
私も、この生物も拾われた。
→この人も拾われたのでは!
私とるべち?さんは噛み合わずに
こうなってしまうことが多いと
この数分間で気付かされた。
まあ、確かにペットは戯れかたが怖いしね
犬と猫なら鳴きあってぶん殴ってるし
星導さんの名前が分かったところで
自身の挨拶も済ませた。
ただ、辺りを見渡しても小窓や時計すら
なんなら先程までポケットにあった携帯も
今手元にはないことに気付いた。
不便性はまだしも、今は時間が知りたい。
ほぼこの人たちがやってることは
脅迫と変わらないし、正直家がない
私としては今この状況はおいしい。
寝床が確定していて、雨にも風にも負けない
いや、雨ニモマケズか?なんて言われようと
ないものはないから仕方ない。
ただ、引っかかるのは 「 頷く 」こと。
この人たちに限って、
悪い条件を出すわけがない。
学校で有名になったものが、裏の顔として
使うわけがない。裏の顔ですら世間の顔だ。
下手したらバレて地獄に落ちる可能性がある
条件を、彼らが何も考えずに出すとは
到底思えない。
なんていった彼は、言葉を発しようとしたが
喉を通らずして言葉を飲み込んだように見えた
なんて、頓珍漢な質問が帰ってきては
すぐにその言葉を理解した。
ああ、家や苗字や家族を失った私に
言葉を変えて優しくいってくれているんだと
はは、なんて乾いた私の笑いと、
啜り泣く声だけが部屋に響いていた。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。