第3話

朝の時間
163
2024/05/08 13:00



ふかふかとした柔らかい感覚と、嗅いだことの無い甘い匂いにより目が覚める
○○
…ん、
周りを見てみるとピンクの壁で、家具等の日用品は殆ど無かった



壁紙の割に質素な部屋の様だ



ねる前までは木の中にいたからこんなふかふかじゃなかった…ここはどこ??



ドアの近くに水色の髪で頭に犬耳の様な飾りが付いた雄の人が立っていた


この人からあまいにおいがしていたんだ…
???
……ーーーーーーー
…なんて言ってるのか分からない


えいごってやつなのは分かるけどなに言ってるのかは分かんない


えいごにがてだし…
○○
…おはよう??
???
!!…お、はよう?
あいさつしたら同じように返してくれた、ちょっとぎこ
ちないけど


そんな事を思っていると、水色の髪の人が自分の手を優しく握ってきた


目がドアのほうに行ってる、なにすればいいのかな??
???
…きて
そう言われたのでとりあえず立ってドアから出る事に
した



立ってから気づいたけど自分はベットで寝ていた様だ



なんでつれてきたのかは知らないけど、食べるためなら
もっとぞんざいにあつかってもいいのにな…と思った






長く、寒く、薄暗い廊下を歩くとチラホラと部屋のドアがあった


水色の髪の人に手を取られながら、この後の事を考える


たぶんつれてこられたのは自分を食べるためか、ないぞうを売るためなんだろう


たのみこんでころすのだけはやめてもらおう…


そんな事を思っていると、水色の髪の人がドアの前で
止まった
3回ノックして、ちょっと顔を赤らめている
???
ーーーーーーーーーー
また英語だから聞き取れないが、雄で声が低めなのは分かった
???
…はいる、きて
ドアに指を刺しながら自分に言ってきた



頷くと、ガチャッとドアを開ける



後ろから着いて行くと、中には二匹の雄が居た



豪華な椅子に茶髪の雄、その後ろに部屋の壁紙みたいな派手なピンク色の髪の雄が居る



茶髪の人は目が見開いていて、瞼がない様に思えた



ピンク髪の人はどことなく水色の髪の人に似ている



水色の髪の人は茶髪の人の足元に行って何か話している



頭を撫でてもらって嬉しそうに頭の飾りがピョコピョコと動いていた



だが直ぐに辞めて、三匹とも自分の方を向いてきた



あ、食べられるんだ
???
驚いたかな?突然の事で混乱している
だろう
この人のことばは分かる…


食べられないようにおねがいできるかもしれない
○○
…わたしを食べる??
???
そんな事しないよ、ただ君が森で倒れていたのを保護しただけだ
びっくりしたのかさっきよりも目をひらいたような気がした


とりあえず食べられないと知ってあん心した
???
ところで君、名前を覚えているかい?
○○
…名前??
名前…おぼえてないし、分からない


頭の何処かにあるはずの記憶が無く、疑問が浮かぶ
○○
…ない、です
???
hmmm…困ったね、いつまでも君呼ばわり
だなんて可哀想だ
「何か良い名前は…」と唸りながら茶髪の人は変わらない表情を浮かべている


そんな事をしていると、自分が入ってきたドアがバーンと大きな音をたてて開いた
???
ーーー!!ーーーーーーーーーーー!!
ニ匹の雄が入ってきた



一匹は茶髪にオレンジ色が入った感じの髪で、顔に飾り
(水色の髪の人とはまた違う)が着けている



もう一匹は綺麗なオレンジ色の髪の雄で、顔に黒いブツブツがある

なんか変な格好をしてる
???
ーーーー、ーーーーーーーーーーーー?
ーー、ーーーーーーーーーーーー。
ーーーーーーーーーー
茶髪の人が顔に飾りの着いた人に喋っている


この人もえいごしゃべれるんだ…
???
ーーーーー、ーーー。
コクコクと頷きながら自分の方を見る顔に飾りが
着いた人


今度はズンズンと歩いて自分の目の前まで来た
ランダル
あ〜、私、ランダル。よろしく、ね!!
はなとはながくっつきそうなぐらい顔が近い

あと、手をブンブンふり回さないでほしい



ランダル…さんがこうふん気みに話してくると、茶色の
かみの人が「そうだった」と言った
???
私達の名前を言っていなかったね。
ルーサー
私はルーサー・フォン・アイボリー、この家の当主だ。
とうしゅ…がなにか分からないがえらい人だと思った


えらい人にさからったら大へんなことになる…いい子に
しておこう
ルーサー
ランダルは私の弟だよ。私の次に可愛い♡
ランダル
へッへへ
ランダルさんは顔を赤らめながらニコニコしている



おとうと…かぞく・・・ってやつか
ルーサー
こっちの子はニェン、さっき君と入って来たのはニョンだよ。2人とも私の大切な
キャットマンさ♡
ニェン
………
ニョン
………
ピンクのかみの人がニェンさんで、水色のかみの人が
ニョンさん…名前がにていておぼえにくいなぁ…

ニェンさんは自分をにらんできてるし、ニョンさんはあたふたしてる…なかよくなれるかな
ルーサー
最後にそこにいるのは2日前にランダルの
ペットになったセバスチャンだ
セバスチャン
ー、ーーーー
セバスチャンさんはえいごで話してきた…分かんないよ
ランダル
ーーーーーー、ーーーーーーーーーーーーーーー。ーーーーーーーーーーーー
セバスチャン
!!…よ、ろし、く…?
○○
…よろしく
セバスチャンさんはビクビクしながらあいさつして
くれた


自分はそんなにこわいのかな…??
ルーサー
さて、挨拶も済んだ事だし名前を決める続きをしようか
そういえば名前を決めてたなぁ…



名前なんてなんでもいいんだけどなぁ



そんな事を思っていても、ルーサーさんは顎に手を当て
気難しそうに悩んでいる
ルーサー
よし、君の名前はデティだ!
デティ
…デティ
ルーサーさんは満足気にうんうんと頷いていた



何処からか上向きのくの字が描かれた紙を出してきて
目に貼っていた


わらえないのかな??
ランダル
ーーー、ーーーーーーーーーーーー?
ルーサー
ーーーーーーーーーーーー♡
またなにかお話してる
ルーサー
デティ、今日から君は私達の家族だ♡
ルーサーさんがこっちに向き直して言った


かぞくってがつながってないとなれないものじゃないの…??
デティ
………かぞくってなに…??
ルーサー
家族はとても大切なものだ。たとえ血は
繋がってなくとも、愛があればなんでも
出来るのさ♡
たいせつなもの…はつながってなくてもかぞくに
なれる…それならいいか…
デティ
分かった…かぞくになる…
ルーサー
ー、ーーーーーーーーー♡
またルーサーさんがえいごでなにか言った



そうしたらランダルさんとセバスチャンさんが声を
大きくしておどろいていた
ランダル
ーーー、ーーーーーーーーー!!
またランダルさんに手をブンブンふり回された


ニコニコしてるし…よろこんでくれてるのかな…??


セバスチャンさんは口を大きくあけてポカーンとしてる


やっぱりきらいなのかな…??
ルーサー
さて、デティ。君は大分顔が汚れているね。お風呂に入って来ておいで
たしかにかおがベタベタしてるかんじだ
デティ
分かった、ルーサーさん
ルーサー
敬語じゃなくて大丈夫だ。私達は家族
なんだから♡
デティ
…分かった、気をつける
そう言うと、ルーサーはまたうんうんと満足そうに頷くとまたえいごで他の人に話している



お風呂に付いて来てくれる人を探してるみたいだ



最終的に、おふろにはニョンさんがついてきてくれる
らしい
部屋を出る前に、ルーサーさんに「ありがとう」と言っておいた



おふろに入らせてくれたのと、家にすんでもいいよって
言ってくれたおれい



こんどはもっと大きなおかえしをしなきゃな…




そう思いながら、お風呂のある所に向かってニョンさんと
歩いていった











ランダル
兄さん!!デティを私のペットにしてよ!!
我が愛しの弟、ランダルが駄々をこね始めた。


しかし、彼には既にペットであるセバスチャンが居る。

1人の世話だけでも大変だ、それを2人しかも片方はとても脆いメス。
ルーサー
ダメだ、お前にはセバスチャンが居る
だろう?
ランダル
人間のメスも飼いたいんだよ!!ちゃんとお世話するからさ!!!!
いやいやと言うことを聞かない。
ルーサー
…ならあの子がここの生活に慣れて、信頼
出来る程落ち着いたら考えよう
私がランダルにそう言うとぱぁぁっと顔を輝かせて
喜んだ。


これでしばらく大人しくするだろう…。



しかし、彼女は一体どこから来たのだろうか…

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