ふかふかとした柔らかい感覚と、嗅いだことの無い甘い匂いにより目が覚める
周りを見てみるとピンクの壁で、家具等の日用品は殆ど無かった
壁紙の割に質素な部屋の様だ
ねる前までは木の中にいたからこんなふかふかじゃなかった…ここはどこ??
ドアの近くに水色の髪で頭に犬耳の様な飾りが付いた雄の人が立っていた
この人からあまいにおいがしていたんだ…
…なんて言ってるのか分からない
えいごってやつなのは分かるけどなに言ってるのかは分かんない
えいごにがてだし…
あいさつしたら同じように返してくれた、ちょっとぎこ
ちないけど
そんな事を思っていると、水色の髪の人が自分の手を優しく握ってきた
目がドアのほうに行ってる、なにすればいいのかな??
そう言われたのでとりあえず立ってドアから出る事に
した
立ってから気づいたけど自分はベットで寝ていた様だ
なんでつれてきたのかは知らないけど、食べるためなら
もっとぞんざいにあつかってもいいのにな…と思った
長く、寒く、薄暗い廊下を歩くとチラホラと部屋のドアがあった
水色の髪の人に手を取られながら、この後の事を考える
たぶんつれてこられたのは自分を食べるためか、ないぞうを売るためなんだろう
たのみこんでころすのだけはやめてもらおう…
そんな事を思っていると、水色の髪の人がドアの前で
止まった
3回ノックして、ちょっと顔を赤らめている
また英語だから聞き取れないが、雄で声が低めなのは分かった
ドアに指を刺しながら自分に言ってきた
頷くと、ガチャッとドアを開ける
後ろから着いて行くと、中には二匹の雄が居た
豪華な椅子に茶髪の雄、その後ろに部屋の壁紙みたいな派手なピンク色の髪の雄が居る
茶髪の人は目が見開いていて、瞼がない様に思えた
ピンク髪の人はどことなく水色の髪の人に似ている
水色の髪の人は茶髪の人の足元に行って何か話している
頭を撫でてもらって嬉しそうに頭の飾りがピョコピョコと動いていた
だが直ぐに辞めて、三匹とも自分の方を向いてきた
あ、食べられるんだ
この人のことばは分かる…
食べられないようにおねがいできるかもしれない
びっくりしたのかさっきよりも目をひらいたような気がした
とりあえず食べられないと知ってあん心した
名前…おぼえてないし、分からない
頭の何処かにあるはずの記憶が無く、疑問が浮かぶ
「何か良い名前は…」と唸りながら茶髪の人は変わらない表情を浮かべている
そんな事をしていると、自分が入ってきたドアがバーンと大きな音をたてて開いた
ニ匹の雄が入ってきた
一匹は茶髪にオレンジ色が入った感じの髪で、顔に飾り
(水色の髪の人とはまた違う)が着けている
もう一匹は綺麗なオレンジ色の髪の雄で、顔に黒いブツブツがある
なんか変な格好をしてる
茶髪の人が顔に飾りの着いた人に喋っている
この人もえいごしゃべれるんだ…
コクコクと頷きながら自分の方を見る顔に飾りが
着いた人
今度はズンズンと歩いて自分の目の前まで来た
はなとはながくっつきそうなぐらい顔が近い
あと、手をブンブンふり回さないでほしい
ランダル…さんがこうふん気みに話してくると、茶色の
かみの人が「そうだった」と言った
とうしゅ…がなにか分からないがえらい人だと思った
えらい人にさからったら大へんなことになる…いい子に
しておこう
ランダルさんは顔を赤らめながらニコニコしている
おとうと…かぞくってやつか
ピンクのかみの人がニェンさんで、水色のかみの人が
ニョンさん…名前がにていておぼえにくいなぁ…
ニェンさんは自分をにらんできてるし、ニョンさんはあたふたしてる…なかよくなれるかな
セバスチャンさんはえいごで話してきた…分かんないよ
セバスチャンさんはビクビクしながらあいさつして
くれた
自分はそんなにこわいのかな…??
そういえば名前を決めてたなぁ…
名前なんてなんでもいいんだけどなぁ
そんな事を思っていても、ルーサーさんは顎に手を当て
気難しそうに悩んでいる
ルーサーさんは満足気にうんうんと頷いていた
何処からか上向きのくの字が描かれた紙を出してきて
目に貼っていた
わらえないのかな??
またなにかお話してる
ルーサーさんがこっちに向き直して言った
かぞくってちがつながってないとなれないものじゃないの…??
たいせつなもの…ちはつながってなくてもかぞくに
なれる…それならいいか…
またルーサーさんがえいごでなにか言った
そうしたらランダルさんとセバスチャンさんが声を
大きくしておどろいていた
またランダルさんに手をブンブンふり回された
ニコニコしてるし…よろこんでくれてるのかな…??
セバスチャンさんは口を大きくあけてポカーンとしてる
やっぱりきらいなのかな…??
たしかにかおがベタベタしてるかんじだ
そう言うと、ルーサーはまたうんうんと満足そうに頷くとまたえいごで他の人に話している
お風呂に付いて来てくれる人を探してるみたいだ
最終的に、おふろにはニョンさんがついてきてくれる
らしい
部屋を出る前に、ルーサーさんに「ありがとう」と言っておいた
おふろに入らせてくれたのと、家にすんでもいいよって
言ってくれたおれい
こんどはもっと大きなおかえしをしなきゃな…
そう思いながら、お風呂のある所に向かってニョンさんと
歩いていった
我が愛しの弟、ランダルが駄々をこね始めた。
しかし、彼には既にペットであるセバスチャンが居る。
1人の世話だけでも大変だ、それを2人しかも片方はとても脆いメス。
いやいやと言うことを聞かない。
私がランダルにそう言うとぱぁぁっと顔を輝かせて
喜んだ。
これでしばらく大人しくするだろう…。
しかし、彼女は一体どこから来たのだろうか…