ここに来て2週間。規則正しい生活に徐々に慣れてきた。3度の規則正しい食事に基礎運動・基本知識…まーコレは置いといて…。
初めのうちは環境のせいもあり眠れていなかった俺もやっと夜眠れるようになってきていた。そしてあの人も。
同期が寝静まった後ひっそりと肩を並べて布団の座りただ月を眺め体温を分け合っていた日々が少し懐かしくも感じられるようになった。
その日は夜中にふと目が覚め横を見ると規則正しく寝息を立てている愛しい人の寝顔
俺の大好きなあの唇を少し尖らせ眠っている姿に無性に触れたくなる。
(ぁあ〜触りて〜!)
jm「ん〜」
不意に眉間に皺を寄せたと思うと
(うなされてる?)
声をかけようかと躊躇していると閉じている瞼から一筋の雫はこぼれた。
(?!)
jk「ジミナ?」
声をかけながら頬に触れるとゆっくりと瞳が開いた。
jk「ジミナ?大丈夫?」
jm「え?」
まだ自分の状況を把握できないのか何度か瞬きをしながら俺を視界にとらえよう探している。
jk「ジミナ?」
jm「グガ…?どうしたの?」
jk「ジミナうなされてたみたいで…大丈夫?」
頭を掻き上げ様と手を頭にそわせるも、すぐに止め自分の手を見つめるジミン。
俺の大好きな彼の癖も今はできない。
代わりにそっと彼の頭を撫でると元々猫っ毛の髪が短くなったせいでミンクの様なふわっとしてサラッとしていて
jm「触りすぎ…」
jk「だってジミナの頭触り心地いいんだもん(*´艸`)クセになる♡今だけ限定だからいっぱい触っておかなくっちゃ♪」
jm「パボ…」
そんな言葉を言いながら元気のないジミンが気になる。
jk「夢?本当に覚えてない?」
jm「ん?うん…多分」
ふと目線を上げると空を月が照らしていた。
jk「ジミナ…みて。今日満月だ」
jm「本当だ…」
2人肩を並べると少し触れている腕からお互いの体温を感じ取れた。
jk「俺はずっとジミナを照らす太陽でいるから…だからジミナは俺の…俺を輝かせる月でいてね。」
jm「…うん」
2人で見つめる月は雪に反射してキラキラと輝いていた。
jm「ジョングガ…月が綺麗ですね…」
jk「…ん?それって」
jm「///別にっ本当に思ったから//」
確か前にテヒョンニヒョンが言っていた。
日本の偉人?が昔『愛してる』の代わりに『月が綺麗ですね』と言ったと。
きっとジミンもその事を思い出したのだろう。
明らかに顔を紅くした愛しい人の手をそっと包み込んで
jk「チンチャ…月が綺麗ですね。」
そして少し強く握り返した。
どうか俺の気持ちが貴方に届く様に。
jm「うん」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。