あなた・あなたの名字side
なるほど…
実況の人の説明は大体理解した
意外と単純かな…?
隣でうずくまって泣いているフィンに声を掛ける
どうにかなるよ、多分
!…薄暗い森にワープさせられた
ほうほう、ここがステージか…
意外とステージは広くて適当に歩いていても多分意味が無い
何より一人だから効率よく探さなきゃ…
何かヒントが無いか探しながら歩いていると、また実況が流れる
うぇ、魔法効かないとか面倒くさいな…
ちょっと頑張らなきゃいけない…
その後も結構実況の人が色々説明していた
逃げなきゃいけない状況で如何に結果を残すか…んー、難しいこと言ってくるなぁ…
死霊が私達を追いかけてくるのか…
なら、逆に……
死霊を追いかけてみよう
鬼ごっこの立場逆転みたいな
あった。風船
…?なんか空気入れみたいなのあるな…
触って良いのかな、これ
とりあえず押してみる
「ファ~~~~~ン」
音が鳴る仕組みだ、これ
死霊に気付かれて追いかけられながら仕組みを理解する
魔法使わないと出来ない的なこと言ってたな…そういえば
死霊を撒いてまた風船のところに戻る
私の固有魔法は星関係だからね
風船の周りの大気を小さくすることで風船を膨らませる
そして無理矢理中の空気の体積を大きくすることで風船を割った
鍵ゲット、と
次は出口を見つけに行かないと
あの黒髪と茶髪は…
二人が軽く手を振ってきたため振り返す
手に握っていた鍵を見せて言う
この感じマッシュとマックスさんはまだ…?なのかな
二人で協力してるっぽい
そういう手もあったな…
マックスさんは笑ってそう返してきたけど、マッシュはグッドサインをつくって返してきた
…この二人、来て欲しいな
いずれは一人になるにも関わらず、そう思ってしまった
そんな思いを持ちつつも、二人と別れて出口探しを再開した
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鍵を開けてでっかいドアを押し開けると、闘技場に帰って来れた
まだ他に戻ってきてないのか…一番目…?イェーイ…?
なんか野次飛ばされてる…?のか?
とりあえず端っこ辺りに待機しておく
しばらくすると扉が開いた
適当な会話をしていると、続々と合格者が出てきた
めっちゃ引っ付いてくる
重い、退いてほしい。そしてケガしてるし
ケガしてちゃ正々堂々勝負できないし
今回だけ特別
扉が開いてマッシュが歩いてくる
良かった…同じアドラ1年は全員合格…
少しだけ安心する
マックスさん…
合格してほしいという淡い期待をする
そうしていると扉が開いた
!あの人影…マックスさん……?
歩いてきたのはマックスさんだけど、様子がおかしい
!体が傷だらけ…
心配になって近付こうとした瞬間、後ろから何者かがやって来る
オルカ寮のローブ…
カルパッチョ、ローヤン…?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。