狼と鬼の子は目を逸らした。
それに対してシスターとキョンシーは
頭の中にハテナを浮かべていた。
血を吸ってもいい奴がいる、と言ったのは狼の
勝手な行動であり、シスターたちは知らない。
少女はあなたと言った。
キョンシーはそれに続いて自身の名前を伝えた。
その場の全員が名前を言い終えると、
叢雲はあなたに質問を投げかけた。
身元も年齢も不明。
小柳は思った。
とんでもないヤツを拾ってしまった、と。
伊波たちは不思議そうな目で見つめた。
なんでそんなこと言い出したの?
とコソコソ話が後ろで聞こえた。
ちうちう……と可愛らしい音が鳴る。
少女は血が口に運ばれ、満足してすぐに
口を離した。
少女の口元には、
星導の血がベッタリと付着していた。
伊波は洗濯していたタオルを持ち出し、
あなたの口元に着いた血を拭った。
シスターの話に耳を傾ける輩はいなかった。
その場にいる全員が、ニタニタとした
笑顔で喜ぶ星導を見て見ぬフリをした。
言葉が不安定で、見た目とは反し、
中身は子供らしさが残っている。
一切変わらない少女の表情を不思議そうに
見るものは誰1人としていなかった。
伊波の高火力に驚く星導と、
以外にも積極的な叢雲と小柳が居た。
狼さんは頭を捻らせた。
この人、怒らせたら怖そう。
でもその時は支配しちゃえばいいから。
どうやって…なんて聞かれても説明が困難。
言っても信じれないような事だし、
信じたら信じたで怖いし。
言うのを躊躇ったが、目の前の狼男が真面目な顔を
していて、言ってみようと声を出した。
いなみは身を乗り出して私の顔にぐんと近付いた。
どうやら、私がマナにしたようなことを
チャームと言うらしい。
両手を合わせて私にお願いをしてくる。
何故そんなにかけて欲しいのかは分からないが
こちらにも負担がかかるため、
なるべく使いたくはない。
御札から目を覗かせて、イタズラっぽく
笑ういなみは 死神の様な表情をしていた。
差し伸べてきた手を 取って。というように
微笑みかけてきた。
素直にその手を取るが、シスターの
人間とはかけ離れてる体温しか残らなかった。
客人用の部屋を使わせてもらうことになった。
寝泊まりするには充分過ぎる広さで、
1人だと寂しさもある部屋だった。
時刻が零時を回ると、窓から見えていた
街灯が一気に消え 雰囲気が漂った。
寝なくても死なない。
日光に当たるのが苦手な吸血鬼は
夜に活発になるのだ。
そっか おやすみ、とだけ残して自室に
戻って行ったシスター。
中からはペンを走らせる音が聞こえてくる。
私も客室の扉に手をかけ、奥へと押した。
吸血鬼は血の匂いに敏感。
僅かな血の匂いに吐き気を催した。
チャーム出来なかったт т

ゐさん、ゅたんぽさん
スポットライトありがとうございます!💡













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!