第15話

10話
77
2024/04/20 07:20
ども!主です!投稿できるようになったので今日からまた毎週土曜日に投稿しまぁす!
では!本編へGO!
そのとき、どこからかボンッ、ボンッと大砲を撃つような音が聞こえてきた。
巨大な弾丸が次々に飛んでくる。
岩の上に設置されたいくつもの大砲が侵入者の気配を察して、砲撃を始めたのだ。
メタナイトは素早く弾丸をよけながら叫んだ。
メタナイト
気をつけろ!その大剣でも砲弾はさすがにきれまい。まともに食らったら大ケガを……
カービィ
へっちゃら!みてて!たぁぁー!
カービィは少しもひるまずに大剣を水平に構えてなぎ払った。
大砲をのせていた岩が真っ二つに切り裂かれた。
支えを失った大砲は次々にひっくり返って、砲撃を止めた。
カービィ
はい!これで通れるよ!
あなた
す、すごい!
カービィははしゃぎ回って先へ進んでいく。
メタナイトは信じがたい光景を目の当たりにして、じっくり考え込んでしまった。
メタナイト
(カービィが手にした力はあまりに強すぎる。このままにしておいて大丈夫だろうか?負担がかかりすぎて、カービィに悪い影響が出てしまうのでは……?)
カービィ
何してるのー?メタナイト、早く早く~!
メタナイトの心配にはおかまいなく、カービィはのんきな声を上げている。
あなた
メタナイト、考え事?
メタナイト
あ、ああ。行こう!
メタナイトは気を引き締め直し、2人を追った。






どんな敵も罠も、カービィの大剣が切り裂いて進んでゆく。3人の行く手を阻むものは、もはや何もなかった。
カービィ
行くぞー!たぁぁ!たぁぁぁ!
カービィの振り回す大剣は、岩でも砲弾でも、簡単に切り刻んでしまう。
ならず者の一味は恐れをなしたらしく、ほとんど姿を見せなくなった。
あなた
カービィ…すごいなぁ、カービィのおかげでどんどん進んでるよ!
カービィ
らくしょーだよ!遺跡のオヤブンも、ぼくがパパッとやっつけちゃうね!
メタナイト
あまり張り切り過ぎるな。その能力がどんなものか、まだわからないのだから。強すぎる力は、長続きしないかもしれないぞ
カービィ
そんなことないって!ぼく、ぜっこーちょーだもん!
カービィ
みててね!たぁぁ!
カービィはぶんぶんと大剣を振り回した。
前方をふさいでいた大岩が見事に真っ二つ。
しかし
同時に大剣は消滅してしまった。
泡が弾けるようにあっけなく。
大剣の重さが急に無くなって、カービィはバランスを崩し転びそうになった。
カービィ
あ……あ……あれ?
すっぴんに戻ってしまったカービィはきょとんとして、自分の手を見た。
カービィ
光る剣は……?どうしたんだろう、帽子もきえちゃったよ……
あなた
すっぴんに戻った...?
メタナイトはホッと息をついた。
メタナイト
おそらく、力を使い果たしたのだろう。
カービィ
え……?
メタナイト
スーパー能力は通常のコピー能力のように、ずっと使えるわけではないのだ。
あなた
時間が経てば今みたいに消えちゃうって事?
メタナイト
うむ。
カービィ
そんなぁ……
カービィはがったりしたが、メタナイトは言った。
メタナイト
これで良かったのだ。あれほどの強い力を長く使い続ければ、必ず反動が来る。
メタナイト
君自身が大きなダメージを受けることになっていたはずだ。
カービィ
そうかぁ……わかった!
カービィはすぐに気を取り直した。
カービィ
コピー能力はないけど、ぼく、空気弾で戦うよ!
カービィ
遺跡のオヤブンをやっつけよう!
メタナイト
いや、遺跡の主に空気弾は通じまい。ここは私に任せろ。
あなた
私だって戦えるよ!ここはやっぱり私に任せて!
カービィ
だいじょーぶだよ!ぼくも戦えるから!
カービィ
さいきょーの空気弾を出せるように、とっくんするから!
メタナイト
今から特訓しても間に合わないだろう。
3人は言い合いながら、長い坂道を下っていった。

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