ドォォン!
爆風と砂埃の中からアストレイレッドフレームが
姿を現す。
決勝戦
対戦相手:グエルジェターク
ホルダー。決闘の勝者の中でも、最も優秀な生徒にのみ与えられる称号。 ホルダーである生徒は、その証として白を基調とした制服やパイロットスーツを纏う。
格納庫に戻る。
一旦機体の整備をするためだ。
少し衝撃が伝わり、移動式格納庫にドッキングする。
誰もいないはずのデッキを拡大するとアイの姿があった。
アストレイは完全に格納され、ハッチが閉まる。
コックピットを開くとアイが満面の笑みで出迎えてくれた。
まったくどこまで能天気なのやら。
そうこうしているうちに格納庫が移動をはじめた。
あの時から彼女は毎回決闘が終わるたびに毎回出撃するたびにそばにいてくれる。
こんなのは初めてだ。
次の決闘場。
決闘委員会のフィックスリリースの合図で決闘がはじまる。
キィィィイン!
相手のサーベルとアストレイの刀がぶつかり合う。
バキィィィン!!!!!!
一旦距離をとったのを機にスモークを投げて相手の死角から攻撃する。
すかさずビームライフルで相手のアンテナを撃つ。
ビューンビューン!
しかし、かわされてしまった。
ビューンビューンビューンビューン!
なおも全弾よけられる。
どうやらあの機体は図体のわりには機動性が高いようだ。
と、今度は向こうから仕掛けてきた。
ドォォン!
まともに体当たりをくらう。
体制を立て直し、地形のデータをアストレイに打ち込む。
そう言いながらサーベルの刃をこちらに向ける。
あと少しで斬られそうだ。
グエルside
なぜ奴が背後にいる!?
そうか!奴はわざと体当たりをまともにくらい、
出た砂埃を利用して死角から入ってきたのか!
完全にアンテナの根本に刀の刃があった。
シャキン!
彼のモビルスーツのアンテナについていた、
白い羽根がふわふわと散っていった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!