第7話

#07
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2020/08/13 10:47 更新
安田さんが情報収集も兼ねて、お偉いさんへ挨拶に行ってから一向に帰ってこない。
あなた
安田さん遅いなぁ……
こんなところで一人でいるのも、結構体力を使う。

そんな事を考えている時だった。

安田章大
あなたちゃん…?
あなた
へ?あっはい
初めて、この人に名前を呼ばれた。
安田章大
帰ろ
あなた
あっ、はい
元気が、無い………?
あなた
あ、の
安田章大
ん?
あなた
どうかされたんですか?
安田章大
なぁに?心配してくれるん?
あなた
いや、そう言う訳では…
安田章大
別に何もないよ
あなた
そうですか…
安田章大
あ、明日は別の依頼が入ってるから
安田章大
夜ご飯待っててや
あなた
わかりました
安田章大
遅くなるかもしらんけど、一緒に食べよ
あなた
はぁ、、
この人が分からない。
















朝は起きて、ご飯の準備。

それから、安田さんの服を洗って、掃除をして、お昼ご飯を食べる。

夜は少しだけゆっくりして、ご飯を食べる。

その後、バーの手伝いをする。始末屋の依頼が無い日に限るけど。








あの日から既に半年が過ぎた。

あの豪邸でのパーティーの時に何があったのかは何も聞けないままだ。

一緒に過ごしていて、最近分かったこと。

安田さんはご飯を必ず一緒に食べたがること。

依頼を片付けたあとはいつも震えながら帰ってくること。


















そして、まだ政府の人間は殺っていないこと。


















安田章大
なぁあなたちゃん
あなた
はい
安田章大
火星に戻りたいって思う?
あなた
いえ。私には居場所は無いので。どうでもいいです。
安田章大
そんな寂しいこと言わんといてやぁ
あなた
事実ですし
なぜ、貴方はそんな悲しい顔をするの?
安田章大
なぁあなたちゃん
あなた
はい
安田章大
もし、俺が帰って来んかったらどうする?
あなた
どうもしません
安田章大
あなた
安田さんが帰ってくるまで待ってます
安田章大
待っててくれるん?
あなた
だって、その銃を持っているのは安田さんだけだし、痛い思いはしたくないので
安田章大
そういう事か
あなた
あとは…
安田章大
あとは?
あなた
いえ
安田章大
えぇ?教えてやぁ
安田章大
お願い!
あなた
安田さん、絶対帰って来るでしょ?
安田章大
あなた
幾ら貴方に両親を奪われたとしても
あなた
もう、置いてけぼりは嫌なので
安田章大
…そんなこと言われたら、絶対帰って来なあかんな!
あなた
もちろんです
あなた
あっ安田さん、そろそろ時間…
安田章大
あぁほんまやな
安田章大
ほな、行ってくるわ
あなた
行ってらっしゃい
安田章大
行ってきます





































その夜、安田さんが帰ってくることは無かった。

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