第31話

第31話 友達の話
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2026/08/27 08:52 更新
その日の夜。

私は高校時代の友達と通話をしていた。
you
you
📱なんか思い出せないけど懐かしい感じ
友達
📱あなたから高校の話聞きたいなんて珍しい
友達の声に苦笑する。

確かにそうだった。

事故のあと、私は高校時代の話をあまり聞こうとしなかった。

思い出せない自分が辛かったから。

だから友達も気を遣ってくれていた。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
友達
📱何が知りたい?
そう聞かれて少し考える。

知りたいことはたくさんある。
you
you
📱私ってどんな感じだった?
友達
📱え、そこから?!
友達が笑う。
友達
📱今とそんなに変わらないよ
友達
📱真面目で頑張り屋
友達
📱でも意外と負けず嫌い
思わず笑ってしまう。

それは今も同じらしい。

少しだけ安心した。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
友達
📱高校生活すごく楽しそうにしてたよ
you
you
📱そうなの?
友達
📱うん
友達
📱毎日楽しそうだったし、いつも笑ってた
その言葉を聞いて胸が少し痛む。

私の知らない私。

確かに存在していたはずの時間。

なのに思い出せない。
you
you
そうなんだ
小さく呟く。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

しばらく話していると、友達が言った。
友達
📱そういえば
友達
📱文化祭とか特に楽しそうだったよ
文化祭。

その言葉に少し反応する。

最近、夢でも見た気がする。
友達
📱準備期間とかも楽しそうだったし
友達
📱写真もあるよ
you
you
📱本当に?
友達
📱送ろっか?
私は少し迷った。

でも。
you
you
📱みたい
自然にそう言っていた。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

通話を終えたあと。

友達から何枚か写真が送られてきた。

文化祭の写真。

体育祭の写真。

教室で撮った写真。

私は一枚ずつ見ていく。

どれも楽しそうだった。

友達と笑っている自分。

ピースしている自分。

だけど。

やっぱり思い出せない。

その時だった。

一枚の写真で指が止まる。

文化祭の準備中らしい写真。

クラスメイトが何人も写っている。

その後ろ。

少し離れた場所に男子生徒が立っていた。

画質はよくない。

でも。

胸が大きく跳ねる。
you
you
……
なぜか目が離せなかった。

顔ははっきり見えない。

それなのに。

涙が出そうになる。

懐かしい。

会いたい。

そんな感情が込み上げる。

でも。

誰なのか分からない。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

私はスマホを握りしめた。

そして友達とのトーク画面を開く。

少しだけ迷う。

それから。
you
you
✉️この人誰?
写真を添付して送信した。

数秒後。

返信が届く。

私は息を止めながら画面を見つめた。

その名前を見た瞬間。

心臓が大きく鳴った。
友達
✉️ジョンハンだよ
――その文字が、静かに画面に表示されていた。

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