ひと段落着いた後、私はキルアに尋ねた。
そう言えば昨日、クラピカにお世話になって気がしなくもないんだよな。。
てことは…私に気を遣って起こさなかったってことか
私より歳上だと言うことを実感させるような気遣い。
さすが、こう言う人がモテるんだろうな…なんて、
こんなこと関係ないけど。
クラピカは私が寝るまでずっとそばに居てくれた。
いつもとは違う、孤独じゃなかった。
横に誰かがあるってことだけで、寝るのって苦じゃないんだって。
悪夢はなんら変わらずだったけれど、
どこかぬくもりを感じるような気がした。
私の言葉を聞いたキルアは少し下を向く。
キルアが私に何かを言おうとした時、
狙ったのかとも言えるタイミングで船内にアナウンスが流れ、声が遮られてしまった。
慌てて私はキルアに声をかける。
キルアはバツが悪そうに立ち上がると先ほどのことをかき消すように口を開いた
キルアは座っている私の手を掴み強引に立ち上がらせ、いつもとは違う雰囲気を漂わせているようだ
有無を言わせないような迫力に少しびっくりしたものの、
すぐにいつものキルアに戻ったので
少し疑問だったが触れるのもあれだろう、そう思い私は何も言わずにキルアと出口へと向かった。
いよいよ第三次試験。
飛行船を降りた先にあったのは、最初に比べると減った人、そして高い空。
高い空、高い、空、
ビーンズさん、
豆みたいな人の説明によると、
ここは第三次試験会場、
トリックタワーと言うものらしい。
制限時間は72時間、この塔から生きて降りてくることが通過の条件だ。
私達はゴン、クラピカ、レオリオの三人と合流し、
一緒にトリックタワーのてっぺんから地上を見つめた。
なんて言っていると、私たちの横を誰かがすり抜ける。
そう言いながらロッククライマーと名乗る男はすいすいと壁をつたって下へ降りていった
キルアは物珍しそうな目でトリックタワーの下を見つめていた。
テンポよくロッククライマーが降り進めて行くと、
何処からか不穏な雰囲気が漂う。
魔獣、の気配か。
ゴンも気づいたのか魔獣の気配がする方向へと指を刺す。
人面鳥。
人面鳥はロッククライマーの方向に一瞬で飛びつき、
一瞬でまるまると飲み込んでしまった。
私とキルアは顔を見合わせながらこれは無理そうだな、とアイコンタクトを取った。
脱出方法はそれ以外には存在しないらしい。
クラピカはきょろきょろと辺りを見渡しながら口を開く。
はっとして私も顔あげると、
残りはざっと20人程度に減っていた。
私はキルア、ゴンが向かう反対方向へ、
クラピカとレオリオはここら辺の隠し扉を手分けして探すことになった。
キルアには咎められたももの、私は2人より年上、
舐めてもらっちゃ困る!!そう思い私は早速地面を調べることにした。
もしあの時、キルアの忠告を聞いていればこんなことにはならなかったのだろう。
調べ始めて数分、
ガコ、ッと言う音と共に私は謎の浮遊感に包まれた。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。