控えめな開閉音と共にエレベーターが開く。
無言で乗り込むと、4階のボタンを押して開閉ボタンを押した。
あいつの部屋は最上階の南側の角部屋。
しかも内廊下ときたもんだ。
暗証番号を入力して玄関ドアを開けると、俺の鼻に一気にジョングクの匂いが吸い込まれた。
本人は散らかってるって言うけど、真面目なジョングクらしく、今朝食べたであろう朝食の残骸と、脱いだパジャマがダイニングチェアの背もたれにかけられているくらい。俺の部屋に比べたら天国だ。
リビングにはダイニングテーブルとソファとゲーミングパソコンのみで、必要最低限の物くらいしかなかった。
そう言うと、いそいそとキッチンへ行き、エコバッグの中から買ってきた品物を取り出して焼きそばを作り始めた。
食材を切るジョングクの側まで行き、ジョングクに話しかける。
肩を掴んで無理矢理俺の方に体を向けると、その大きな目に溜めていた綺麗な涙が、ツーっとジョングクの頬を流れ落ちていった。
ジョングクが握っていた包丁をそっと取り、キッチンカウンターの上に置く。
空いた両手を俺の手で握りしめ、ジョングクの肩に額を預け囁くようにして言った。
ほんとに俺…おかしくなってたんだ。
こんなに誰かの事で頭の中埋め尽くされるなんて事、今まで経験したことがなかったから すごく戸惑って…。
お前を想う度に気分が上がったり下がったりして、感情の置き場がなくてさ…。
すごく、すごぐ しんどかった。
俺はジョングクのスマホを操作して、自分のスマホに電話をかけた。
俺はジョングクにハートのスタンプを送った。
ジョングクの唇を俺の唇で塞ぐ。
最初は啄むような可愛いフレンチなキス。
キスする度に、どんどんジョングクの顔が赤く俯いていく。
そのまま俺はキッチンで、ジョングクの全身にキスをした。
震える手でキャビネットに捕まり、やっとの思いで立っているジョングクを、下から見上げる幸せ。
やっと、俺のものになった。
もう、絶対に離さない…。
このチャプターの続きは
R-18
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!