おじさんまだかなぁ…俺早くお菓子食べたいよ…もうおなかペコペコだよ…あっ!! 誰か来た…あの人たちもお菓子食べに来たのかな?えっ、なんでかぎかけるの?え、なんでよ…どうしよう…俺閉じ込められちゃった…おじさん早く来て…助けて…
おじさん!!!! おじさん!!!! 優おじさん!!!!
なんで返事してくれないの?そっちでなにやってるの?俺もうおなかペコペコだよ…助けて…おじさん、助けて…
あれからどのくらい時間がたったんだろう。もう俺には分からない。もう動けない。体に力が入らない。何でもいいからなにか口に入れられるものがほしい。苦しい。とにかく苦しい。ずっとここで空腹と戦うくらいならとっとと死にたい。そのほうがマシだ。もう、俺にはなにもできない。誰か、助けて…おねがいだから、助けて…誰か…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!