アジトへとぶらぶらと帰っていると、その前に複数の人の気配を感じ、何が起きたと急いで向かった
__僕は知らなかったが、あの真っ二つに割れた携帯に、死柄木たちからアジトと集合するようにと書かれたメールが送られていた
僕らしか分からないルートで中へと入ると、そこには見覚えのないペストマスクを付けた男に向かって、マグネが武器を構えて走っていた
彼女の悲鳴と、バツン、と肉塊になる彼女を見届けることしかできなかった
…止められなかった。と、自責の念に駆られて、男に飛び掛りそうになるのを、拳を握りしめて理性を留めた
例え、Mr.の腕が無くなっても、相手が一気に攻め込んできても。リーダーである彼が許可を下さないのなら、僕が勝手をすることは許されない
何処となく今までとは雰囲気の違った死柄木が、その瞳に僕を写す。それには、複雑に入り交じった感情が見え隠れしていた
トゥワイスの背中を撫でて、落ち着かせようとするが、そう簡単には消えないのが感情だ
__サヨナラ、マグネ。助けられなくてごめんね。代わりとは言えないけど、トゥワイスやトガのケアは任せて
冷静に指示を下す死柄木に、渋々と動き出す連合のみんなを見届けてから、僕もこの場を去る
__サヨナラ、今までの僕。オリジンを取り戻した今の僕は、彼を王として仰ぐが、全てには従わないよ
僕らにしか聞こえない声量で、そう会話を交えた。早く壊さなきゃ、また仲間を失うかもしれない
__サヨナラ、腐った社会。もうすぐ、もうすぐで全てを壊してあげられるから、待っててね
ゴミはゴミ箱に、クズはクズ籠へどうぞ












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!