第4話

“トランプ”という組織②
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2020/01/23 14:15 更新
ボクは、目の前の光景が信じられなかった。
綺麗な磨りガラスが入った窓から覗いたのは、どうみたって雲の上だった。
しかも、なんか謎のキラキラを放ちながら……進んでる?
れい(♢K)
れい(♢K)
はぁぁぁっっ!!!!
ちょっと待って? 夢?これは夢なのか?!
デュース(♢2)
デュース(♢2)
……驚くのも無理はないよ
でも、残念ながら夢じゃない。
れい(♢K)
れい(♢K)
なんだよそれ…!
そうだ、こんなん夢に決まってる!
外にでてみりゃわかるだろ…!
れい(♢K)
れい(♢K)
…っ!
そう思った途端、ボクは部屋を飛び出した。
デュース(♢2)
デュース(♢2)
ちょ…最後まで聞けって!!
後ろからあいつの声が聞こえるが、当然無視だ。
…にしてもここ、随分と広い建物だな。

ボクが走りながら出口を探していたその時だった。
デュース(♢2)
デュース(♢2)
もー、出口に行ったってもう戻れないよー?
れい(♢K)
れい(♢K)
は?!
飛んでる?!
あの狐のやつみたいに!
こいつも飛べんのかよ!! バケモンじゃねーか…
デュース(♢2)
デュース(♢2)
ねーね、僕だって時間ある訳じゃないんだけど?
デュース(♢2)
デュース(♢2)
まだ今日の任務だって残ってるの
れい(♢K)
れい(♢K)
知らねーよ!
も、なんなんだよ! どこだよ出口!!
デュース(♢2)
デュース(♢2)
あ、そこ右だよー
いきなり言われた道案内に一応従って、やっと外に出た。
れい(♢K)
れい(♢K)
はぁぁぁ…………?!
ここまでくると、もう何も言えない。
……完っ全に雲の上。そして、何だ?
島…なのか?!ここは!
デュース(♢2)
デュース(♢2)
それ以上、体乗り出したら落ちるよ? 
れい(♢K)
れい(♢K)
なんだよここ…!
デュース(♢2)
デュース(♢2)
だからそれを説明しようとしたら君が逃げたんでしょ?
れい(♢K)
れい(♢K)
〜〜っ 
ぐうの音も出ない。
*****************************
デュース(♢2)
デュース(♢2)
さて、やっと聞く気になったみたいだから話すよ?
そう言って話し初めた内容を整理すると、こんな感じだった。


まず、ここは《ダイヤ》と呼ばれる島であること。
ここに居る人達は、《トランプ》と呼ばれる組織の人達で、それぞれの世界観がぐちゃぐちゃにならないように《境界線》を守る役割をしていること。
トランプには、《ダイヤ》の他にも《スペード》《ハート》《クラブ》があり、それぞれ13人ずつ暮らしていることだった。
れい(♢K)
れい(♢K)
あの、質問良い?
れい(♢K)
れい(♢K)
境界線ってなんだ?
…全っ然理解出来ないんだけど。
デュース(♢2)
デュース(♢2)
ん、簡単に言うとね?
マンガとか、本とかにも色んな世界観があるだろ?異世界だったり、夢の中だったり、未来だったり、過去のお話だったり。
デュース(♢2)
デュース(♢2)
例えば…魔法が使える異世界物の本の人が、とても綺麗な月人のいる本に入ったとする。
れい(♢K)
れい(♢K)
うん
デュース(♢2)
デュース(♢2)
最初は見るだけで満足していても、次第に美しい月人を自分の近くに置きたくなる。
れい(♢K)
れい(♢K)
なるほど…?
デュース(♢2)
デュース(♢2)
で、こう思うわけ。『自分の本に居ないなら、こっちの本の月人を連れてかえっちゃえばいいじゃん!』って。月人は、魔法なんて使えないから、力であっけなく全滅してしまう。
れい(♢K)
れい(♢K)
!!!!!
デュース(♢2)
デュース(♢2)
連れて帰った方は、そこにはいない珍しい美しい人種を連れてきたわけだから、自分の本の中で売り飛ばしたりすれば大量の富を手に入れられる。
れい(♢K)
れい(♢K)
え?! じゃあ、売り飛ばされた方は!?
デュース(♢2)
デュース(♢2)
もちろん、奴隷だろうね?
…要するに人身売買だからね
れい(♢K)
れい(♢K)
…酷い話だな。
で、今の話と境界線にどんな関係があるんだよ?
デュース(♢2)
デュース(♢2)
僕らの任務も同じってこと。
無数にある世界観を分けて、違う世界観に入り込んだ奴をもとの世界に連れ戻す。
デュース(♢2)
デュース(♢2)
それが…僕らの……『トランプ』の目的だよ
そう言い切って笑ったそいつの顔は、何故かとても哀しそうに見えた。

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