第3話

第3話:影永(えいえん)の二人
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2026/02/13 03:21 更新
ーー文化祭の準備で活気づく私立シクスフォニア学園。ーーー

あなたの下の名前はクラスの出し物の買い出しを頼まれ、夕暮れ時の校舎裏を歩いていた。

(……なんだろう、急に寒気が……)

手首のブレスレットが、今まで見たこともないほど不気味な黒い光を放ち、激しく脈打つ。

その瞬間、周囲の音が消え、視界が歪んだ。

影の中から、前世であなたの下の名前と彼ら(シクフォニ)を離れてしまう原因となった

『闇の追跡者』が姿を現したのだ。
玲(Rei)
玲(Rei)
「……見つけた。僕の、たった一つの欠片(ピース)」
霧の向こうから現れたのは、冷たい美貌を持つ男・玲(Rei)だった。

彼はあなたの下の名前の顔を覗き込み、狂気を孕んだ瞳で微笑む。
玲(Rei)
玲(Rei)
「ねぇ、あなたの下の名前。僕と一緒に、永遠の影に沈もう?」
戒(Kai)
戒(Kai)
「話が長いな…。玲、さっさと連れて行くぞ」
影から現れたもう一人の男・戒(Kai)が、低い声で言った。

(えっ、誰?この学園にどうやって入ったの?)

彼は手にした特殊な鎖をジャラリと鳴らし、あなたの下の名前を捕らえようと手を伸ばした。

(やばい…捕まっちゃう)

その時、廊下に爆音のイントロが鳴り響いた。
いるま
いるま
「――そこまでだ、影永。俺たちの『あなたの下の名前』に気安く触れんな」
鋭いラップと共に、いるまが天井から飛び降り、戒の鎖を蹴り飛ばした。

(いるまくん…)

私は、怖さのあまり声が出なかった。

横からは、暇72が下の名前を抱いて、守っている。

(暇72くん…)
玲(Rei)
玲(Rei)
「モンスター達があなたの下の名前を守っている…」
戒(Kai)
戒(Kai)
「俺達はあなたの下の名前を連れて行くだけ…お前らに用はない!」
戒が苛立ちを露わに鎖を振るうが、こさめくんとすちくんの歌声がそれを阻む

すると…「JOKER×JOKER」の重厚なビートが空間を揺らす。
雨乃こさめ
雨乃こさめ
「あなたの下の名前を泣かせる悪い奴は、こさ達が許さないから…。」
こさめくんの放つ水色の光の粒が、玲の操る霧を霧散させていく。

(こさめくん…)
すち
すち
「12時を過ぎる頃には、僕たちの絆は誰にも壊せないものになる」
すちくんの切なくも力強い歌声が、あなたの下の名前を囲む影を浄化していった。

(すちくん…)
みこと
みこと
「ここからは、僕たちのステージだから…」
最後にセンターへ降り立ったのは、リーダーのLAN。

(あっ、LANくん…)
LAN
LAN
「生まれ変わっても、僕たちは歌で君を守る。……いくぞ、シクフォニ!」
6人の声が重なり、最強のハーモニーが炸裂する。

その衝撃波は、組織「影永」の闇を切り裂き、玲と戒を校舎の外へと弾き飛ばした。
戒(Kai)
戒(Kai)
「……っ、今日はここまでだな。だが玲、次のライブ……あれで最後にしよう」
玲(Rei)
玲(Rei)
「わかってるよ、戒。……あなたの下の名前、またすぐ会いに行くからね」
二人は不吉な笑みを残し、闇に溶けるように消えていった。


静寂が戻った廊下で、LANがあなたの下の名前の手を優しく握った。
LAN
LAN
「怖かったね。もう大丈夫。あいつらには、何があっても君を渡さない」
(なまえ)
あなた
「うん‥!ありがとう…みんな」
(なまえ)
あなた
「でも…私、逃げない。文化祭のライブ…絶対成功させて、
あの男の子たちに…私の居場所は、ここなんだって!」
その言葉に、暇72がニヤリと笑う。
暇72
暇72
「いいぜ、最高のステージにしてやるよ…」
すち
すち
「約束するよ。何があっても、俺たちが君を光の中へ連れて行く」
シクフォニと、影永の玲と戒。

文化祭のステージを舞台に、運命の最終決戦が幕を開ける――。

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