阿部side
泣いてる。
そう思った。
特に焦ってるわけでもなく、疑問に思ってるわけでもなく、ただ「あ、泣いちゃったか。」って感じた。
理由なんて知らない。
なんで泣いてるのか、写真のことも、一昨日リハで突然帰ったのも、全部が分からないけど、今俺にできる事なんて一つしかない。
メンバーとアイコンタクトを取る。
やっぱ長い間一緒にいると、考える事は似るのかもしれない。
皆んなで背中に手を添える。
「みんな、」
顔をこちらに向ける。
「...舘様。ぶちかまそう。」
そうリーダーが言う。
舘様は少し悩んだ顔してから、
「...うん、」
と微笑みながら答えてくれた。
??side
俺は、今日も1人の心友を想い、ステージに立つ。
これからも。ずっと。
end












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!