〜モンド城内〜
ウェンティは明らかにしょんぼりした態度をとってみせた
…これはわざとだな…
私は右肩を少し擦ったあと
人差し指をピンと立てて少し怒った態度をとる
…もちろんわざとだ。俗に言う仕返しである
ウェンティは突き出された人差し指に驚いて一瞬たじろいだがすぐに弁明してくる
ウェンティは顔の前で手を合わせウインクと舌ペロを使い説得しようとする。
…これは慣れてるな
風神としての威厳はどこへやら…
ウェンティの友人もこのようなことのために体を貸したわけじゃないでしょうに…
右の花屋を見てそう告げる。
女の子が一人でやっているのだろうか…
モンド城内とはいえ少し不安だな…
手に持ってた資料に視線を戻す
…いけないここは道の真ん中だ少し移動しよう
ウェンティが隣で何か言っているが耳で流し
歩みを進める
ちょうどいいベンチに腰掛けてから再度資料に目を通し今回の視察の内容について再び考え始める
しばらくしてウェンティが近づいてきて手元の資料を覗き込む
そう言うなりわたしの手から資料は抜け出してウェンティの手へと渡った
…お酒のこととなるとこうですか…
ふとウェンティの手元を見るとウェンティは片手で資料を持ち、もう片方の手で植木鉢を抱えてた
…チューリップ買ったんですか…
…………
ウェンティは口の前に手を当てにやにや笑う…
…くやしい
ウェンティの手からチェスの駒のような形状の神の心とキラキラ輝く印が出てくる
…大丈夫なんでしょうか
はたして…
腕時計に目をやるとなんだかんだで結局結構時間が経っている…
こ、このままではただでさえ行き詰まってる視察が…
…2話に続く












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!